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[05バ-ポ-07]ロコモ度テスト立ち上がりテストにおける片脚立ち上がり可否による立ち上がり動作の比較

*Tomoyuki Ito1 (1. Osaka Ohtani University)
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【背景】ロコモ度テストは、運動器の障害により移動機能が低下した状態であるロコモティブシンドロームの進行度を評価するものである。その中の立ち上がりテストでは、40cm高の台から両脚で立ち上がるテストに始まり、成功すれば片脚での立ち上がりを行う。片脚で立ち上がれない場合、ロコモ度1(移動機能の低下が始まっている状態)と判定される。本研究では、片脚で立ち上がれる者(SS)と立ち上がれない者(SF)における動作の違いに着目し、動作改善の要素を明らかにすることを目的とした。【方法】被験者は地域健康クラブに参加した60歳以上の女性20名とした。測定はロコモ度テスト(立ち上がりテスト、2ステップテスト、ロコモ25)およびインピーダンス法による体組成測定を実施した。立ち上がり動作は側方から高速度カメラ(300fps)で撮影し、動作解析ソフト(FrameDiasⅤ、Q'sfix社製)で分析した。【結果および考察】両脚立ち上がり時の重心位置において、SFはSSよりも早い段階で重心が前方に移動し、立ち上がりまでの間、より前方に位置する傾向を示した。重心高に関しては、SSは座面から離れる前から高い加速度で重心速度を上げ、その後も高い速度で重心高を上昇させる傾向がみられた。また、体幹および下肢関節の角度変化のタイミングにおいてもSSとSFで違いが確認され、同じ動作であっても立ち上がり方に差があることが示唆された。これらの違いに着目することで、動作改善への指導要素を見出せる可能性がある。

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