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[06経-ポ-01]運動の意欲を金銭的に可視化する

*Syusaku Sasada1, Fumitoshi Sono 2 (1. Sagami Women's University Department of Nutrition and Health, 2. Sagami Women's University Department of Education and Child Studies)
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本研究は運動習慣獲得に必要な要因を明らかにすることを目的としている。今回の調査では運動習慣のない者が運動に至る金銭的価値観と運動習慣のある者が運動にかけている費用を調査した。2025年2~3月にWebアンケートを用いて関東近郊にある学校法人の教職員527名を対象に実施した。アンケートは回答者の基本属性(年齢、身長、体重、性別、家族構成)および現在の運動習慣を調査した。運動習慣がない回答者からは、運動を1時間実施してもよいと思える報酬額を、運動習慣がある回答者からは過去1年間で運動にかけた費用を調査した。回答者の平均年齢およびBMIはそれぞれ44.7±12.5歳および20.7±3.0であった。性別比は女性63%、男性37%であった。「運動習慣あり」が31.4%(n=50)、「運動習慣なし」が68.6%(n=109)であった。「運動習慣なし」の回答に対し「好きな運動を比較的理想的な条件で、費用を必要とせず実施できる場合、現在の生活習慣の中で週に2回、1回30分以上(1週間当たり計60分)の運動をしてもよいと思える最低限必要な報酬額」を選択式で尋ねた。運動習慣なしの50.5%(n=55)が「0円(提示した条件であれば報酬不要)」と回答し、49.5%(n=54)は「500~8000円」の選択肢、つまり報酬が必要と回答した。運動1時間に必要な報酬額の中央値は500円/時(年間26000円)であった。「運動習慣あり」の回答者に対し「過去1年間における運動に関連した支出額」を選択式で尋ねたところ、支出の中央値は47500円であった。年間支出「0円」は14%(7名)であった。本調査の集団において中央値を基準にすると、運動習慣のない者が運動に至り継続するには年間73500円程度の支出を超える運動への意欲が必要であると推察される。

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