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[06経-ポ-04]大学生アウトドアリーダーにおける活動から得られる恩恵の特徴

*Saya Matsuauo1, Akira Nakai2, Syutaro Jinno2, Masahumi Sato3 (1. Osaka Electro-Communication University Graduate Schools, 2. Osaka Electro-Communication University, 3. Specified Nonprofit Organization NAC)
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自然体験施設でプログラム提供に携わる大学生アウトドアリーダーの中には、様々な理由から活動を半ばで断念するケースが散見され、今後の安全な活動の提供や施設の円滑な運営に支障を来すことが懸念される。本研究は、大学生アウトドアリーダーにとって活動継続に繋がることが想定される、活動の中で得られたことや活動してよかったと感じたこと(以下、活動から得られる恩恵)を調査し、全体的な特徴を理解しようとした。複数の自然体験施設を運営する団体Nに所属する大学生アウトドアリーダー86名を対象に、属性や活動状況、活動から得られる恩恵を問う質問紙調査を集合調査によって実施した。活動から得られる恩恵の自由記述回答は、短文に分解して重要と思われるものを抽出し、KJ法に倣ってカテゴリ化した。その結果、大学生アウトドアリーダーの活動から得られる恩恵は、「活動の知識やスキル」、「子どもから受ける恩恵」、「自己成長」、「将来のキャリアに必要な力」、「人間関係の広がり」の5つの大カテゴリに分類された。活動の知識やスキルには、各種のプログラムやリスクマネジメントの知識とスキル、子どもから受ける恩恵には、ともに活動する子どもとのやり取りから得られる喜びや笑顔、子どもの成長の実感が含まれ、これらはアウトドアリーダーの活動から直接的に享受される恩恵と考えられた。一方、自己成長には、コミュニケーションや対人関係、物事を進める力、リーダーシップの獲得、自分の考えの広がりや自己理解、将来のキャリアに必要な力には、子どもとの関わり方や教師に必要な力の習得、人間関係の広がりには、人との出会いと繋がり、仲間や友人の広がりが挙げられ、活動から副次的に得られる恩恵と考えられた。これら活動から得られる恩恵を感じられるような活動を提供するように配慮されれば、⼤学⽣アウトドアリーダーのより継続的な活動が望めると考えられる。

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