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[10保-ポ-06]福岡県KDBシステムのレセプト件数・医療費の加齢変化および関連要因福岡市・北九州市・筑豊地域の2022年度のデータから

*Takahiro Ikeda1, Yuichi Nakahara2, Osamu Aoyagi (1. Fukuoka Prefectural Univ., 2. Kurume Univ.)
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近年、国民健康保険団体連合会の保険者情報(KDBシステム)を利活用した研究が行われている。本研究では、福岡県KDBシステムのレセプト情報に基づいて、レセプト件数および医療費の加齢変化と関連要因について明らかにすることを目的とする。2022年4月から翌年3月までの、福岡市、北九州市および筑豊地域における疾病別医療費(大分類)のレセプト情報から、23種類の疾患について、性別、年齢ごと(0~74歳)、入院・外来別(入外区分)に集計された計20,700件のデータを抽出した。そのうち本研究では、疾病レセプト件数(件数)、総保険点数(点数:医療費の指標)の情報に注目した。件数および点数をそれぞれ従属変数、3つの地域を共変量とし、独立変数を性別(男性:0)、入外区分(入院:0)、疾患(その他:0)、年齢(0歳:0)のダミー変数に設定した重回帰分析を行った。さらに、得られた各年齢の標準化偏回帰係数の変化点(屈曲点)について検討した結果、件数では62.1歳、点数は62.7歳から著しく上昇していることが示された。また、独立変数(アイテム)の偏相関係数を算出した結果、年齢(件数0.361,点数0.499)に次いで高値を示したのは、疾患(件数0.265,点数0.368)で、入外区分(件数0.245,点数0.045)、性別(件数0.039,点数0.008)の関連は小さかった。そこで、疾患の内容(カテゴリー)を検討した結果、件数ついては、「内分泌、栄養及び代謝疾患(0.145)」「循環器系の疾患(0.132)「筋骨格系および結合組織の疾患(0.097)」が、点数においては、「新生物<腫瘍>(0.238)」「循環器系の疾患(0.175)「筋骨格系および結合組織の疾患(0.121)」「精神および行動の障害(0.118)」「内分泌、栄養及び代謝疾患(0.117)」の関連が相対的に大きいことが示された。

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