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[08測-ポ-08]小・中学生における体力合計点と根気得点(Grit)の相対年齢効果
*Morimitsu Kodate1,2, Tsuyoshi Morito3 (1. Japan Wellness and Fitness Data Research Institute, 2. Pestalozzi Technology Inc., 3. Faculty of Sport Sciences Waseda University)
<背景・目的>競技スポーツでは、同学年内の出生月による月齢差がパフォーマンスに影響する相対年齢効果(RAE)が広く報告されている。一方、Gritの下位尺度である根気得点に関するRAEの研究はない。本研究では、小・中学生における体力合計点および根気得点にRAEが存在するかを検討した。<方法>2024年度にX市立小・中学校に在籍する小学1年生から中学3年生までの児童・生徒で、新体力テストの体力合計点が算出されている者、かつ解析に使用するアンケートに回答した5,505名(男子2,770名、女子2,735名)を対象とした。各学年・性別ごとに、出生月を1Q(4月~6月生)~4Q(1月~3月生)の4群に分類し、体力合計点および根気得点に関し、一元配置分散分析により群間差を検討し、有意差が認められた場合はTukeyのHSD法による多重比較検定を実施した。<結果>体力合計点は男子では小学4年生を除く各学年および中学2年生でいずれかの出生月群間で有意差を認めた。いずれの学年も1Q群が高い得点を獲得していた。(例:小学6年生、1Q:60.43点、2Q:59.93点、3Q:55.40点、4Q:55.20点)女子では小学1年生、小学3年生、小学6年生および中学1年生で有意差を認めた。男子同様いずれの学年も1Q群が高い得点を獲得していた。(例:小学6年生、1Q:59.56点、2Q:59.13点、3Q:58.24点、4Q:54.20点)根気得点は小学4年生女子の3Qvs4Q間のみ有意差を認めた。(小学4年生女子、1Q:3.06点、2Q:3.14点、3Q:3.16点、4Q:2.89点)<結論>体力合計点には学年横断的にRAEが確認された一方、根気得点でのRAEは限定的であった。身体的発達指標と非認知能力指標ではRAEの影響の現れ方が異なる可能性が示唆された。
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