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[08測-ポ-19]実業団女子ソフトボールにおける期待得点値を最大化するラインナップの選定

*Hina Nakamura1, Nobuyoshi Hirotsu2, Minori Ota3 (1. Graduate School of Health and Sports Science, Juntendo Univ., 2. Faculty of Health Data Science, Juntendo Univ.Faculty of Health and Sports Science, Juntendo Univ., 3. Faculty of Health and Sports Science, Juntendo Univ.)
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野球におけるデータの活用は、米大リーグでセイバーメトリクスが1970年代に提唱されて以来、広まった。この中で、試合の得点に影響を与える要因の一つである打順についても検討されている。ソフトボールは、野球と同じベースボール型競技であるが、塁間や投球間が野球より短く、野球よりも点が入りづらいといった特徴があり、野球とは求められる技術や打者の特性も異なる。
ソフトボールにおいても、ゲーム分析や打順に関していくつかの研究がなされているが、打順の最適化という視点から最適なラインナップの検討は十分ではない。特に、ソフトボールでは野球よりも得点することが難しいため、期待得点値を最大化するラインナップを検討することが重要である。
本研究では、D’Esopo and Lefkowitzモデルによる同一打者が繰り返し打席に立ったときの1イニングでの期待得点値を評価指標とした「スコアリング・インデックス(SI)」、ならびにSIをラインナップの評価に拡張した「ラインナップとしてのSI(SIL)」に基づいて、最適ラインナップを検討する。
対象は、ソフトボールの日本女子トップリーグであるJD.LEAGUEに所属している選手とした。国際大会である2024年W杯に出場した日本代表選手のシーズン中の成績からSIを算出した結果、1番高い者で2.014、低い者が0.358であった。日本のトップ選手であり、所属チームでは主力を務める選手の中でも期待得点値には大きな差があることが分かった。走者の進塁規則についてもD’Esopo and Lefkowitzモデルではなく、JD.LEAGUEの試合映像から、実際のソフトボール競技に即した進塁規則を見出すためのデータ収集を行った。発表では、新たな進塁規則を提案するとともに、最適ラインナップについて検討した結果を報告する。

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