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[08測-ポ-21]様々な状況に応じた女子ラクロスのパスの正確性の検討

*Saki Tomioka1, Kouhei Katsumi1, Noriyuki Kida1, Hitoshi Koda1 (1. Kyoto Institute of Technology)
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【緒言】ラクロスにおいて、パスは得点のために必須のスキルであり、「パスの正確性」は試合展開を左右する。競技場面では、状況に応じて様々な速度でパスを行う必要があるが、その際にパスの正確性がどのように変化するのかは十分に検討されていない。そこで本研究では、異なる状況下におけるコントロール精度を測定し、ラクロスにおけるパスの正確性の特性を明らかにすることを目的とした。【方法】対象者はラクロス歴のある女子大学生22人とした。対象者にスティックを用いて、ラクロスボールを11m先の目標に向けて3つの条件で合計30球投球させた。条件は「アップでの落ち着いたパス」「試合で緊迫した状況での速いパス」「最大速度を目指す全力スイングの投球」の3つとした。ビデオカメラで対象者の後方から撮影し、ボールが的に到達したときの2次元座標を求めるとともに、目標とボール到達地点との距離を算出した。【結果および考察】目標からの直線距離に関して、条件に有意な主効果がみられた(p < .001)。アップ条件(32.7 ± 10.7 cm)は他の2条件より有意に距離が小さく、試合条件(38.5 ± 13.0 cm)は全力条件(52.6 ± 15.9 cm)より有意に距離が小さかった。さらに、条件と座標軸(x軸・y軸)を要因とした二要因分散分析では、交互作用は有意でなく(p = .391)、条件(p < .001)、軸(p = .020)のいずれも有意な主効果がみられた。条件と楕円の軸(長軸・短軸)の二要因分散分析では、有意な交互作用がみられ(p < .001)、単純主効果検定の結果、長軸においてはアップ条件(70.9 ± 22.3 cm)は試合条件(83.8 ± 24.1 cm)より有意に短く、試合条件は全力条件(106.2 ± 37.8 cm)より有意に短かった。一方、短軸については条件間に有意な差は認められなかった。

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