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[09コ-ポ-33]トレーニング経過に伴うベンチプレスでの最大筋力と最小速度閾値の変化
*Rikiya SUNAKAWA1,2, Rena TAIRA2 (1. University of the Ryukyus, 2. Graduate School of Community Engagement and Development University of the Ryukyus)
本研究は、ベンチプレスを用いたトレーニングが最大筋力および最小速度閾値(MVT)の変化に及ぼす影響について検討することを目的とした。レジスタンストレーニング経験の有無を問わず大学の健康運動系科目を履修する健常な男子大学生16名を対象とした。対象者は、ベンチプレス、スクワットおよびデッドリフトのトレーニングを週1回の頻度で6週間行った。トレーニング初期は主観的強度の10RMを基準に3セット行い、トレーニングの経過に伴って重量とセット数を任意で漸増させた。ベンチプレスの最大挙上重量(1RM)の測定は、1セット目に20kgの重量で行い、2セット目以降は、前試技の平均速度と対象者の主観的運動強度を参考に2.5―20kgの範囲で漸増させ挙上に成功した試技を1RMとした。その際の平均速度をMVTと定義した。試技は8セット以内で終了するように重量を調整し、適切なセット間休息を設けた。これらの測定は、バーベル中央部に固定された慣性計測センサー(PUSH2.0, PUSH, Canada)により挙上局面の平均速度を計測した。測定で記録された1RMを対象者の体重で除して体重比を算出した。これらは、トレーニング開始前(T-1)、トレーニング中期(T-2)、トレーニング後(T-3)に測定した。その結果、トレーニング期間を通じて1RMの相対強度(%1RM)とMVTとの間には非常に強い負の相関関係(T-1:r=-0.958、T-2:r=-0.968、T-3:r=-0.972)が示された。また、トレーニング経過に伴いベンチプレスの1RMおよび体重比が有意に増大した。加えて、ベンチプレスのMVTは変化は認められなかった。以上より、ベンチプレスの%1RMと平均速度との関係は極めて安定することが示唆された。さらに、トレーニング経過によって変動する筋力向上に対してMVTの変動は小さいことが明らかとなった。
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