Presentation Information

[11教-ポ-17]ベースボール型球技の技術的特質に関する研究時間構造に着目して

*Taro Okazaki1, Ryohei Sato3, Tadashi Takeda2 (1. Graduate school of Hokusho University, 2. Hokusho University, 3. Miyagi University of Education)
PDF DownloadDownload PDF
2008年に学習指導要領が改訂されて以降、ベースボール型は球技領域に位置づけられ、バット操作・走塁・守備を通じた攻防の指導が求められている(文部科学省、2017)。また近藤ら(2021)によれば、ベースボール型球技の授業実践は徐々に蓄積されつつあるとされる。一方で、ベースボール型そのものについて問いかけるような議論は活発に行われていない。その中でも特に本研究が着目する視点は近藤ら(2021)が示すように「種目固有の面白さや楽しさといった『技術的特質』については十分に検討されていない」という点である(近藤ら、2021)。そこで、本研究ではベースボール型球技における「技術的特質」について提起することを研究目的とする。研究方法は、近藤ら(2021)を補助線とし、ベースボール型球技の面白さや楽しさについて言及している先行研究および指導書を検討する。その後、スポーツの時間構造について『球技のコーチング学』(2019)を参照し、「時間」という概念を考慮したベースボール型球技の「技術的特質」について提起する。近藤ら(2021)は、「静的ターゲットの争奪とその阻止」、「打者と野手間におけるヒット空間の創出とその阻止」、「走者(出塁者)と野手間における塁(ベース)という静的ターゲット及び走者という動的ターゲットの創出とその阻止」と「技術的特質」を規定しているが、ここには「時間」が読み取れない。本研究では「打撃目的時間として打撃は打者走者・走者の移動時間の延長を、走塁目的時間として走塁は打撃によって創出された時間の中で次の塁までの移動時間の短縮を、守備目的時間として守備は打撃目的時間の短縮および走塁目的時間の延長と打球までの移動時間および捕球から送球が完了するまでの時間の短縮を競技目的とする」ことが、ベースボール型球技の「技術的特質」の根幹部であると提起した。

Comment

To browse or post comments, you must log in.Log in