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[04生-ポ-08]空気圧による加圧・減圧の繰り返しが下肢コンディショニングに及ぼす影響
*Aya ARAI1, Wakana SASAKABE2, Yoshiyuki Fukuoka1 (1. Doshisha Univ., 2. Mueller Japan Co., Ltd.)
本研究では空気を用いて筋に圧力をかけるコンディショニング装置を用いて,下肢および臀部・腰部の筋群における血流改善や柔軟性等に与える影響を検証し,アスリートのセルフコンディショニングや一般的な日常生活上のコンディショニングとして空気圧を用いた方法を検討するための基礎的知見を得ることを目的とした.被験者は,競技的・特異的なスポーツトレーニングを日常的に行っていない健常成人女性9名とし,実験時に下肢に怪我等による痛みがない者を選定した.実験に用いた空気圧装置(Recovery Care REVIVE,ミューラー社製)は下肢全体を覆い,足部-下腿-大腿と順に空気圧が高まり,全チャンバーに空気が入り全体が設定圧(最低血圧+10mmHgに設定)に達すると圧力が一気に低下するサイクルが繰り返されるものであった.本研究では仰臥位にて30分間の試技を行い,試技中は近赤外線分光法(NIRS)を用いて下腿筋内酸素動態および5分毎の血圧および脈拍を測定した.試技の前後に,下腿・大腿の周径,体温およびサーモグラフィーの測定,柔軟性測定を行った. 試技の前後で,大腿部の周径は,大腿長の50%位置において有意に周径が減少したが,25%および75%の起始・停止部に近い部位では変化は観察されなかった.下腿部では,腓腹筋筋腹およびヒラメ筋筋腹で,有意に周径が減少した.また,長座体前屈および仰臥位での股関節伸展角度を用いた柔軟性のスコアは向上したが,足関節背屈には変化は見られなかった.試技中の下腿筋内の酸素飽和度(STO2)は,圧力が上がるにつれて緩やかに低下し,リリース直後に一気に上昇する様子が繰り返し観察された.本学会大会では,これらの時系列データを中心に詳細な変化ついて発表する.
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