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[09コ-ポ-20]垂直跳びの沈み込み姿勢における動感
*Ryoji Toyoshima1 (1. Aichi Shukutoku Univ.)
垂直方向への跳躍は、体力測定のほか、バレーボールやバスケットボールなどの競技場面においても頻繫にみられる基本的な運動である。その跳躍高はパワー発揮能力の指標といえるが、股関節や膝関節の最大屈曲角度などの動作要因も跳躍高に影響するとされている。しかし、跳躍の実施者自身が、動作中の屈曲の程度を正しく認識できているかは不明である。本研究の目的は、カウンタームーブメントジャンプ(CMJ)の沈み込み時における下肢関節について、対象者自身の動感が実際の角度とどの程度一致しているかを明らかにすることとした。
男子大学生を対象に、pre試技としてCMJを1試技行わせた。その後、pre試技で最も沈み込んだ時の姿勢をイメージさせ、体幹部、大腿部、下腿部の3セグメントが2関節で連結した線画を、定規と鉛筆を用いて紙に描画させた。その後、pre試技の映像を確認させたうえで、再度CMJを1試技(post試技)を行った。さらに、post試技の後にも線画を描かせた。pre試技およびpost試技ともに、側方からハイスピードカメラで撮影し、画像解析ソフトを用いて下肢セグメントおよび関節角度を算出した。
対象者の線画における関節角度を分度器を用いて計測し、映像解析によって算出したデータと比較したところ、pre試技において、膝関節角度は20度以上過大評価する対象者がいる一方、30度以上過小評価する対象者も存在した。股関節角度も同様に、30度程度過大評価する場合と過小評価する場合がみられた。映像解析によるデータと線画との差は、post試技において小さくなる傾向がみられた。
以上のことから、垂直跳びの沈み込み姿勢において、実施者自身の動感と実際の状態のズレは個人差が大きいが、映像を用いた観察によってその差は縮められる可能性があることが明らかとなった。
男子大学生を対象に、pre試技としてCMJを1試技行わせた。その後、pre試技で最も沈み込んだ時の姿勢をイメージさせ、体幹部、大腿部、下腿部の3セグメントが2関節で連結した線画を、定規と鉛筆を用いて紙に描画させた。その後、pre試技の映像を確認させたうえで、再度CMJを1試技(post試技)を行った。さらに、post試技の後にも線画を描かせた。pre試技およびpost試技ともに、側方からハイスピードカメラで撮影し、画像解析ソフトを用いて下肢セグメントおよび関節角度を算出した。
対象者の線画における関節角度を分度器を用いて計測し、映像解析によって算出したデータと比較したところ、pre試技において、膝関節角度は20度以上過大評価する対象者がいる一方、30度以上過小評価する対象者も存在した。股関節角度も同様に、30度程度過大評価する場合と過小評価する場合がみられた。映像解析によるデータと線画との差は、post試技において小さくなる傾向がみられた。
以上のことから、垂直跳びの沈み込み姿勢において、実施者自身の動感と実際の状態のズレは個人差が大きいが、映像を用いた観察によってその差は縮められる可能性があることが明らかとなった。
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