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[03心-ポ-24]自己決定理論による動機づけ及び基本的心理欲求が運動継続の自信に与える影響批判的思考態度の高低に焦点を当てて
*Junki Torii1, Takumi Nakasuga2 (1. TAKARAZUKA UNIVERSITY of MEDICAL and HEALTH CARE, 2. Hyogo University of Teacher Education)
身体活動・運動の量が多い者は,生活習慣病やうつ病,認知症の発症・罹患リスクが低いことに加え,思考力や学習力,幸福感を高められるとされている(厚生労働省,2023).このような運動の恩恵が認められているのにも関わらず,我が国で運動習慣のある者の割合は男性で36.2%,女性で28.6%であり,約10年間横ばいの現状がある(厚生労働省,2023).換言すれば,運動実践の重要性が広く浸透していない可能性があるため,これを正確に認識し,主体的な運動習慣の獲得に結びつける必要がある.本研究では自己決定理論による動機づけ,基本的心理欲求,運動継続の自信に着目し,批判的思考態度の高低の側面から検討することを目的とした.大学生582名を対象に,「運動に関する自己決定動機づけ尺度」(松本ほか,2003)を独立変数,「基本的心理欲求充足尺度(以下,欲求)」(西村・櫻井,2015)を媒介変数,「大学卒業後の運動継続への自信(以下,自信)」(直井・佐藤,2018)を従属変数とした仮説モデルを設定した.「批判的思考態度尺度短縮版」(楠見・平山,2013)における尺度合計得点の高低によって群分け(以下,批判高群及び批判低群)を行い,共分散構造分析を実施した.結果,内発的動機づけは両群において自信へ正の影響を示した.また,批判高群のみ欲求へ正の影響を示し,関係性は自信へ負の影響,自律性は自信へ正の影響をそれぞれ示した.同一視的調整は批判低群のみ自信へ正の影響を示した.また,欲求にも正の影響を示し,有能感は自信へ正の影響を示した.批判高群の同一視的調整は有能感のみに正の影響を示した.取り入れ的調整は,批判高群では自律性へ負の影響を示し,その自律性は自信へ正の影響を示した.批判低群では関係性へ負の影響を示した.最後に,批判低群のみ,外的調整は有能感へ正の影響,非動機づけは自律性へ負の影響をそれぞれ示した.
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