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[07発-ポ-21]妙高市産学官連携による幼児の数学的な能力に着目した自然体験型運動あそびプログラムの開発と実践
*Maho Kabasawa1, Shoji Kinoshita2, Toshio Murayama3 (1. Niigata University Graduate School, 2. Mizuno Corporation, 3. Niigata University)
近年、幼児期の運動あそびを通じた数的思考や認知能力の発達が教育において重要な位置づけとなっている。特に、体力・運動能力と数学的な能力との関連を明らかにする研究が進んでおり、抽象的な概念を実体験に基づいて理解する体験的な学びの場の重要性が指摘されている。一方で、従来の幼児教育では、それぞれの学びが分離して扱われることが多く、五感や身体を使った体験を通じて数学的な能力を育む実践は限定的である。そこで本研究では、新潟県妙高市をフィールドに、産学官連携による自然体験型運動あそびプログラムの実践について報告する。本プログラムは、自然環境との関わりを重視し、屋外での身体活動を通じて体力・運動能力を育みながら、創造力・探究心・数的思考への導入を目的としている。開発に際しては、新潟大学、妙高市、ミズノ株式会社の連携体制をとり、学術的視点と教育現場の実践を融合させて体験内容を構想した。また、本プログラムを妙高市内の園で実施し、子どもたちの活動中の継続的な観察記録をもとに、プログラム内容の検証と改善を行った。本研究では、実践を通じて得られた成果として、遊びながら学ぶ楽しさの実感、自然環境を活かした運動と学びの統合、子どもの創造性・探究心の発現、数的・科学的思考の萌芽について具体的なエピソード事例を交えて報告する。また、現場の保育者から得られたフィードバックに基づく今後の改善点や、継続可能な運営体制についても考察する。本研究は、地域資源を活かした新たなSTEAM教育モデルとして、今後の地域教育の質向上と子どもの学びの多様性を促進する一助となることが期待される。さらに本研究を発展させていくことで、妙高市の豊かな自然資源を活用した幼児期の教育プログラムを構築していく。
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