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【オンデマンドシンポジウム7】災害時に備える身体活動・運動を中心とした健康づくり、地域づくり

座長:篠田 邦彦(新潟大学名誉教授/身体運動研究会篠田塾)
災害はいつ、どこで起きるのか、その予測困難であり災害時に起きる健康危機に対し平時より備えておくことが求められる。近年、平時に利用しているモノや仕組みを大きな変更なく危機時に役立てる「フェーズフリー」という考え方が注目されている。フェーズフリーには5 つの原則がある。すなわち①常活性:どのような状況においても利用できること、②日常性:日常から使えること、日常の感性に合っていること、③直感性:使い方、使用限界、利用限界が分かりやすいこと、④触発性:気付き、意識、災害に対するイメージを生むこと、➄普及性:参加でき、広めたりできること、(一社.フェーズフリー協会HP より)である。
 一昨年「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」が公表され、今後はこのガイドによる身体活動・運動の取り組みが推進される。この中で目標としている様々な健康づくり指標は、災害時の健康維持でも転用・応用できるという認識で推進されることが望ましい。殊に、災害時には平時の環境の多くが利用不能になると考えられるため、特殊な器具・用具、空間を用いずにできる運動の方法を身に着けることは有用である。また、そのような運動を習慣化する秘訣を習得することがカギとなることから、適切な指導のできる健康運動指導士などの養成、配置、適切な事業計画とその展開が求められる。
 本シンポジウムでは平時からの自助としての健康づくり、情報を共有し、様々な形で協力し合える関係づくりとしての共助、それらを支援する公助につながるまちづくりや自治体の体制づくりにアクティブガイドを活用する方途について考える。その際、運動参加率の低い層を対象とした健康危機管理も検討する。あわせて、実際の災害時にアクティブガイドの身体活動・運動推奨量を実現させるにはどのような工夫が必要となるか提案したい。

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[オンデマンドシンポジウム7-1]身体活動・運動を推進する環境整備:防災体力に着目して

*Hiroyuki Kikuchi1 (1. Tokyo Medical University, Department of Preventive Medicine and Public Health)

[オンデマンドシンポジウム7-2]Disaster Environment and Exercise Instraction - Exercise Instraction in a Disaster Area Environment

*Kunihiko Shinoda1 (1. Professor Emiritus of Niigata University)

[オンデマンドシンポジウム7-3]自治体における高齢者支援制度を活用した健康づくりー東北地域の例を中心にー

*Yoshikuni sugimura1,2 (1. Department of Social Medicine, Hirosaki University Graduate School of Medicine, Hirosaki, Japan, 2. Gendai Kenko Shuppan Co.)

[オンデマンドシンポジウム7-4]Effects of digital technology and devices on physical activity, sedentary behavior, and weight in healthy adults

*Kyoko Nomura1 (1. Department of Environmental Health Science and Public Health, Akita University Graduate School of Medicine)