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【シンポジウム27】保健医療福祉調整本部におけるDHEATとDMATコーディネーションチームとの協働

Thu. Oct 30, 2025 11:20 AM - 12:50 PM JST
Thu. Oct 30, 2025 2:20 AM - 3:50 AM UTC
Room 1 (Medium Hall)
座長:中里 栄介(佐賀県佐賀中部保健福祉事務所)
   近藤 久禎(国立健康危機管理研究機構危機管理運営局DMAT事務局)
能登地震対応の成果の1つとして、DHEATとDMATロジスティックスチーム(現行名はコーディネーションチーム)が協調して保健医療福祉調整本部を支援したことが挙げられる。
保健分野もともとのサービスプロバイダーが行政主体である。行政間の支援であるDHEATが保健分野を中心に、被災地行政内に溶け込む形での支援が行われた。
また、医療福祉の分野はサービスプロバイダーが行政外、民間主体であり、その為、支援に来るチームも多種多様である。そこで、災害支援に豊富な経験を持つ、病院医療者を中心に構成されるDMATロジスティックスチームがこれらの支援チームを調整して、医療福祉施設をさせる支援を実施した。
この成果を生かして保健医療福祉調整本部支援体制を制度化について議論する必要があると考えられる。
具体的には、DHEATとDMATコーディネーションチームの双方に対して、総称として保健医療福祉調整本部支援チームとして研修の相互連携とレベルアップを図るのが良いのではないかと考えられる。本シンポジウムでは、まずこのDHEATとDMATコーディネーションチーム役割分担の在り方、その制度化について議論したい。
災害時保健医療福祉支援活動の目的は被災地の保健医療福祉の施設、体制を支えることにより、被災地に住まう全ての人の防ぎえる死亡、悲劇を減らすことである。
被災地に住まう人は、病院に入院されているか、社会福祉施設に入所されているか、市井に生活されている。したがって災害時保健医療福祉支援活動では、病院から提供されている医療、社会福祉施設からの医療、福祉、地域で生活されている方に市町村・保健所からの保健サービス、診療所、訪問看護ステーション、薬局などから提供されている医療、ディサービス施設などから提供されている福祉をそれぞれの施設を支えることでサービス提供の維持を図ることである。その観点から、災害保健医療福祉支援活動は、被災地の病院、施設、地域からのニーズを把握し、人的、物的、搬送支援を行うことであるので、この6つの機能班を設置して運営することが効果的である。全ての支援団体はその特性に応じてこの6つの機能班に要員を配置して調整を行うことが望ましい。そこで本シンポジウムでは、このような6つの機能を踏まえ、保健医療福祉調整本部運営の在り方について議論したい。

[シンポジウム27-2]保健医療福祉調整本部の現在地

*Yoshiaki HITOMI (Department of Health and Welfare, Hokkaido Prefectural Government)

[シンポジウム27-3]DHEATとDMATコーディネーションチームとの協働・連携が生み出す新たな可能性

*Seiko Takaoka, Kumiko Kamata (JAPAN PUBLIC HEALTH ASSOCIATION)

[シンポジウム27-4]Operation of the Health, Medical, and Welfare Coordination Headquarters during the 2024 Noto Peninsula Earthquake Response

*Daisuke Koreeda, Kayako Chishima, Kae Sasaki, Hisayoshi Kondo (Japan Institute for Health Security , DMAT Secretariat)