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【シンポジウム47】健康危機管理の研究展開:備え・緊急対応・避難生活支援

Thu. Oct 30, 2025 1:00 PM - 2:30 PM JST
Thu. Oct 30, 2025 4:00 AM - 5:30 AM UTC
Room 6 (908)
座長:今中 雄一(京都大学 大学院医学研究科 ヘルスセキュリティセンター 健康危機管理システム学分野/社会健康医学系専攻 医療経済学分野)
   茅野 龍馬(WHO健康開発総合研究センター)
健康危機管理は、社会や組織等において益々重要性を増してきている。当シンポジウムでは、健康危機管理の向上に資する研究・開発を推進するために、研究開発・社会実装・関連活動例や計画等を話合いながら、今後の発展的なあり方に向けて議論する。
 東北大学では、2007年に地域社会の防災・減災に関する学際的な研究チーム「東北大学防災科学研究拠点」を発足させ実践的な研究を推進した。東日本大震災を受けて同拠点にはさらに多くの教員が参加し、同拠点を大幅に拡充する形で、災害科学国際研究所が2012年4月に設立され、一層の新たな防災・減災技術の研究開発とその社会実装に取り組まれている。
 日本赤十字看護大学附属災害救護研究所は、2021年6月に設立され、日赤の救護活動を中心とする諸活動等で得た知見を広く社会に発信・還元するとともに、災害救護に関する研究・教育活動を通じて我が国の救護の質・量の向上と活動領域の拡大に寄与することで、被災者の苦痛の予防・軽減に資することを目的に設置され、活発な災害救護・研究・教育を発展させている。
 災害看護領域は、阪神淡路大震災を契機に誕生して発展を続け、神戸市看護大学など災害看護学の研究室・研究所も充実している。公衆衛生との関係も強いものがある。2024年神戸での世界災害看護学会では、社会変革がテーマとなり、コミュニティとケア、包摂性、データ管理と可視化など重要課題が議論されるなど、大きく発展を遂げている。
 WHOではWHO健康開発総合研究センター(WHO神戸センター)が中心となって有力な国際チームを形成し「災害・健康危機管理の研究手法に関するWHOガイダンス」を発刊し(2022年)研究手法の標準化と国際共同研究を推進している。さらに充実した改訂が進んでいる。
 京都大学には2024年4月にヘルスセキュリティセンターが新設され、基礎・臨床・社会医学・多職種医療、防災研究所、公共政策学・法学、経済学、社会科学などの多部局が協働して実践的な研究・開発、人材育成などを進めていこうとしている。
 当シンポジウムでは、上記組織からの発表・報告をもって、事前の備え、緊急時対応や避難生活支援、復旧・復興にわたる健康危機管理の研究関連活動の最前線の努力を概観し、今後のさらなる研究開発・社会実装の飛躍への刺激とする。

[シンポジウム47-1]Life expectancy and the disaster risk: Research Frontline to build a disaster-resilient society

*Shinichi Egawa (International Cooperation for Disaster Medicine Lab. Tohoku University)

[シンポジウム47-2]Intersections of Nursing Research and Health Emergency and Disaster Risk Management

*Kanbara Sakiko (Kobe City College of Nursing)

[シンポジウム47-3]調整中

*Ryoma Kayano (WHO健康開発総合研究センター)

[シンポジウム47-4]Collaboration between academia and practice in disaster relief activities

*Yoshikazu Maruyama, Hiroki Tomita (Japanese Red Cross College of Nursing Disaster Management Research Institute)