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[P04-03]Fine-Scale Interseismic Strain Rate Fields in Japan from an Ultra-Dense GNSS Network

*Miku Ohtate1, Yusaku Ohta1, Mako Ohzono2, Hiroaki Takahashi2 (1. Graduate School of Science, Tohoku University, 2. Graduate School of Science, Hokkaido University)
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日本における地殻ひずみ速度分布は,従来,国土地理院が運用するGEONETの日座標時系列を用いて推定されてきた.Sagiya et al.(2000)およびその後の研究により,内陸部のひずみ集中帯の存在と分布が明らかにされている.しかし,GEONETは平均で約20km間隔で設置されているため,個々の断層に関連するような局所的な変形を検出する能力には限界がある.これに対し,ソフトバンク株式会社(以下,SB)は,全国に3,300点以上の独自GNSS観測点を設置しており,GEONETの2倍を超える観測点数を持つ.本研究では,GEONETおよびSBの両方のGNSSデータを統合したこれまでにない高密度な観測網を用いて,地殻ひずみ速度場を従来よりも高い空間分解能で推定したのでその結果を報告する.
「SoftBank独自基準点データの宇宙地球科学用途利活用コンソーシアム(CSESS)」(https://csess.jp/)の枠組みで提供されているGNSS観測データは,現在,東北大学により日座標値推定が定常的に実施され,現時点で2019年11月のソフトバンク独自基準点の展開以降,約6年間のデータが使用可能である.このうち,保守・地震オフセットを除去した後,2019年11月1日から2023年12月31日までの約4年間のGNSSデータを用いて変位速度場を推定した.次に,周囲と明らかに異なる変動を示す観測点を除去するため,観測点座標と水平変位速度を用いた階層的クラスタリングを実施し,各クラスター内で東西・南北成分ごとに四分位範囲を用いた外れ値検定を行って異常値を除外した.ひずみ速度場の推定には,観測点密度に応じて解像度(距離減衰定数)を調整するShen et al. (2015)の手法を用いた.同手法では距離減衰定数の空間分布も得られ,GEONET単独の場合の平均は33 kmであったのに対し,GEONETとSBの両方を用いた場合は約18 kmとなり,解像度の向上が定量的に確認された.これは,GEONET単独では抽出できなかった局所的なひずみ構造を識別できるようになったことを意味する.
実際に,地震活動とひずみ速度場の明瞭な対応が道北や山陰ひずみ集中帯(SSZ)で確認された.特に,SSZはTakada and Nishimura (2017)によって報告されているが,本研究ではその西側にもひずみ集中が認められ,地震活動とも整合する結果が得られた.また,東北地方では,Tamura et al.(2002)が報告した地震波速度異常領域や火山の分布と,ひずみ速度分布との間に空間的相関が確認された.
発表では,得られた高い空間分解能のひずみ速度場のうち,いくつかの地域に焦点を当てて詳しくその特徴について議論する.

謝辞:本研究で使用したソフトバンクの独自基準点の後処理解析用データは,「ソフトバンク独自基準点データの宇宙地球科学用途利活用コンソーシアム」の枠組みを通じて,ソフトバンク株式会社およびALES株式会社より提供を受けたものを使用しました. また本研究の一部は令和7年度科学技術基礎調査等委託事業「活断層等内陸で発生する地震の評価手法の高度化に関する調査研究」の支援を受けました.記して感謝申し上げます.