Presentation Information
[P06-18]Tomographic inversion of Ground Motion Amplitude for Attenuation Structure using JMA Catalogue.
*Shutaro SEKINE1 (1. Association for the Development of Earthquake Prediction)
はじめに
気象庁の一元化震源カタログには,読み取りが行われた観測点におけるP波,S波の到着時刻だけでなく,各成分の最大振幅やその出現時間や出現周期等が記載されている.このデータを用いて,Sekine (2005)では,上下動成分の最大振幅を利用することにより減衰構造を推定した.そこでは,1994年から2000年のデータを用いており,ある程度の解像度の減衰構造を求められた.その後の,防災科研 Hi-net の本格設置によるデータの蓄積があったため,関根 (2015)では,2014年までのデータを用いて再解析を行い,以前との比較を行った.それによれば,解像度は倍になる結果となった.そこで,本研究では,そこから10年の間に,熊本地震や北海道胆振東部地震,能登地震等をはじめとして,様々な地域で発生した多くの地震データに加え,防災科研S-net や気象庁火山観測網および地震予知総合研究振興会の観測点等が一元化処理震源データに含まれた事によって,増えたであろう新たな波線経路データを用いることにより,より詳細な減衰構造を推定することにした.また,過去の解像度と現在の解像度を比較も行ってみる事とする.
データおよび解析手法
以前の解析と同様に,気象庁一元化処理震源(1997年10月から2025年7月)までのMECHデータのうちM2.5からM5.5までの震源データを用いた.最大振幅データ出現時刻からP波由来によるものとS波由来によるものに分離し,周波数帯域は,最大振幅の出現周期データからざっくり推定した.また,MECHデータの中では,初動メカニズム解が推定されているものとそうでないものが存在しているが,データ内にある押し引きのデータからメカニズム解を推定し,その解をその震源のメカニズム解として,データを作成した.例えば,Qp5Hzでは,26182個の震源で計算を行う事ができ,以前の1.7倍ほどの数になった.また,観測点は2242点であり,これも,以前に比べて,1.2倍ほどの数になった為,検知能力や決定精度が向上していると思われる.さらに,メカニズム解がない,DECKデータによる解析も行ってみる予定である.
結果および考察
観測点に下北半島やS-netが含まれるため,浅部の構造がよくわかるようになった.また,日本海側での地震により波線が通るようになったため,若干だがそちらの解像度もよくなったように思われる.
謝辞
本研究では気象庁一元化震源データを用い,国立研究法人防災科学技術研究所,北海道大学,弘前大学,東北大学,東京大学,名古屋大学,京都大学,高知大学,九州大学,鹿児島大学,気象庁,国立研究開発法人産業技術総合研究所,国土地理院,国立研究開発法人海洋研究開発機構,青森県,東京都,静岡県,神奈川県温泉地学研究所および公益財団法人地震予知総合研究振興会の検測値データを用いました.記して感謝いたします.
参考文献
S.Sekine (2005): Tomographic Inversion of Ground Motion Amplitudes for the 3-D Attenuation Structure beneath the Japanese Islands, Report of the National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention, 68, 137-174.関根(2015): 気象庁一元化震源カタログを用いた最大振幅による減衰構造の再解析,地震学会2015,S21-03
気象庁の一元化震源カタログには,読み取りが行われた観測点におけるP波,S波の到着時刻だけでなく,各成分の最大振幅やその出現時間や出現周期等が記載されている.このデータを用いて,Sekine (2005)では,上下動成分の最大振幅を利用することにより減衰構造を推定した.そこでは,1994年から2000年のデータを用いており,ある程度の解像度の減衰構造を求められた.その後の,防災科研 Hi-net の本格設置によるデータの蓄積があったため,関根 (2015)では,2014年までのデータを用いて再解析を行い,以前との比較を行った.それによれば,解像度は倍になる結果となった.そこで,本研究では,そこから10年の間に,熊本地震や北海道胆振東部地震,能登地震等をはじめとして,様々な地域で発生した多くの地震データに加え,防災科研S-net や気象庁火山観測網および地震予知総合研究振興会の観測点等が一元化処理震源データに含まれた事によって,増えたであろう新たな波線経路データを用いることにより,より詳細な減衰構造を推定することにした.また,過去の解像度と現在の解像度を比較も行ってみる事とする.
データおよび解析手法
以前の解析と同様に,気象庁一元化処理震源(1997年10月から2025年7月)までのMECHデータのうちM2.5からM5.5までの震源データを用いた.最大振幅データ出現時刻からP波由来によるものとS波由来によるものに分離し,周波数帯域は,最大振幅の出現周期データからざっくり推定した.また,MECHデータの中では,初動メカニズム解が推定されているものとそうでないものが存在しているが,データ内にある押し引きのデータからメカニズム解を推定し,その解をその震源のメカニズム解として,データを作成した.例えば,Qp5Hzでは,26182個の震源で計算を行う事ができ,以前の1.7倍ほどの数になった.また,観測点は2242点であり,これも,以前に比べて,1.2倍ほどの数になった為,検知能力や決定精度が向上していると思われる.さらに,メカニズム解がない,DECKデータによる解析も行ってみる予定である.
結果および考察
観測点に下北半島やS-netが含まれるため,浅部の構造がよくわかるようになった.また,日本海側での地震により波線が通るようになったため,若干だがそちらの解像度もよくなったように思われる.
謝辞
本研究では気象庁一元化震源データを用い,国立研究法人防災科学技術研究所,北海道大学,弘前大学,東北大学,東京大学,名古屋大学,京都大学,高知大学,九州大学,鹿児島大学,気象庁,国立研究開発法人産業技術総合研究所,国土地理院,国立研究開発法人海洋研究開発機構,青森県,東京都,静岡県,神奈川県温泉地学研究所および公益財団法人地震予知総合研究振興会の検測値データを用いました.記して感謝いたします.
参考文献
S.Sekine (2005): Tomographic Inversion of Ground Motion Amplitudes for the 3-D Attenuation Structure beneath the Japanese Islands, Report of the National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention, 68, 137-174.関根(2015): 気象庁一元化震源カタログを用いた最大振幅による減衰構造の再解析,地震学会2015,S21-03
