Presentation Information
[P08-07]Non-planar faults of the 2024 Noto-Hanto earthquake beneath a marine region as inferred from hypocentral distribution
*Haruo HORIKAWA1, Takahiko Uchide1 (1. National Institute of Advanced Industrial Science and Technology)
震源分布を用いた2024年能登半島地震の震源断層の推定はいくつかなされており、そのいずれもが平面断層を用いたものである [例えば、Sawaki et al., 2024, JGR]。ただし、海域の震源分布に関しては、陸域の観測点だけで用いると内陸地震の震源断層としては深めに決まっているように見える[例えば、Shiina et al., 2025, EPS]など、海域の断層に関しては精度の良い見積もりが難しい状況であった。 最近、海域での臨時観測の余震観測の結果を用いた震源決定をなされた結果が公表された [Shinohara et al., 2025, EPS]。本研究では、この余震の震源データを用いて、2024年能登半島地震の海域部の震源断層を曲面断層として抽出することを試みる。
Shinohara et al. [2025, EPS] の震源データは、彼ら自身が設置した約20点の海域の観測点のほか、能登半島東端にある陸域の観測点を4点加えて震源決定がなされている。彼らは、海域での構造探査結果を参考に堆積層を含んだ1次元速度構造を仮定し、イベントごとに震源決定を行なった上で、HypoDD [Waldhauser and Ellsworth, 2000, BSSA] による再決定も行なっている。震源データは2024年1月24日から同年2月22日まで、イベント総数は1472である。
データ処理の流れの大略は次のとおりである。
1) 震源データに対してoutlier detectionを適用して、推定すべき震源断層とは関連しないと思われる震源をとりのぞく
2) 得られた震源データセットに対してGaussian Mixture Modelingによるクラスタリングを実施する
3) 個々のクラスターに対して、曲面断層を推定する
なお、曲面断層の推定には、堀川・内出 [2025, JpGU] で提唱したimplicit modelingによる手法を改良したものを用いた。
震源データには、2 km付近に集中して分布する傾向が認められた。これは、仮定した速度構造には深さ2 km付近に速度差が大きい速度境界があることが一因であると考えられる。そこで、1)の処理後、深さ2.5 kmより浅い震源を除去して2)以降の解析を実施した。
得られた曲面断層群は、北東-南西方向に分布している。このうち、南西側に南東側に傾き下がる面が支配的であるのに対して、北東側では北西に傾き下がる面が支配的であり、この傾向はShinohara et al. [2025 EPS]でも認められる。また、これら2つの断層群の境界付近に、東北東-西南西に走向を持つほぼ鉛直な面が推定された。
南西側に分布する断層群では、能登半島の東端からその先の海域にわたる1枚の曲面が広がっているとする結果が得られた。この断層の走向の広がりは20 km強である。
一方、北東側では、北西に傾き下がる面が雁行状に3枚分布する。走向方向の広がりは10〜15 km程度である。
謝辞:本研究では、Shinohara et al. [2025, EPS] にて公開されている震源データを用いた。文部科学省の「情報科学を活用した地震調査研究プロジェクト(STAR-Eプロジェクト)」(JPJ010217)の助成を受けた。以上、記して感謝いたします。
Shinohara et al. [2025, EPS] の震源データは、彼ら自身が設置した約20点の海域の観測点のほか、能登半島東端にある陸域の観測点を4点加えて震源決定がなされている。彼らは、海域での構造探査結果を参考に堆積層を含んだ1次元速度構造を仮定し、イベントごとに震源決定を行なった上で、HypoDD [Waldhauser and Ellsworth, 2000, BSSA] による再決定も行なっている。震源データは2024年1月24日から同年2月22日まで、イベント総数は1472である。
データ処理の流れの大略は次のとおりである。
1) 震源データに対してoutlier detectionを適用して、推定すべき震源断層とは関連しないと思われる震源をとりのぞく
2) 得られた震源データセットに対してGaussian Mixture Modelingによるクラスタリングを実施する
3) 個々のクラスターに対して、曲面断層を推定する
なお、曲面断層の推定には、堀川・内出 [2025, JpGU] で提唱したimplicit modelingによる手法を改良したものを用いた。
震源データには、2 km付近に集中して分布する傾向が認められた。これは、仮定した速度構造には深さ2 km付近に速度差が大きい速度境界があることが一因であると考えられる。そこで、1)の処理後、深さ2.5 kmより浅い震源を除去して2)以降の解析を実施した。
得られた曲面断層群は、北東-南西方向に分布している。このうち、南西側に南東側に傾き下がる面が支配的であるのに対して、北東側では北西に傾き下がる面が支配的であり、この傾向はShinohara et al. [2025 EPS]でも認められる。また、これら2つの断層群の境界付近に、東北東-西南西に走向を持つほぼ鉛直な面が推定された。
南西側に分布する断層群では、能登半島の東端からその先の海域にわたる1枚の曲面が広がっているとする結果が得られた。この断層の走向の広がりは20 km強である。
一方、北東側では、北西に傾き下がる面が雁行状に3枚分布する。走向方向の広がりは10〜15 km程度である。
謝辞:本研究では、Shinohara et al. [2025, EPS] にて公開されている震源データを用いた。文部科学省の「情報科学を活用した地震調査研究プロジェクト(STAR-Eプロジェクト)」(JPJ010217)の助成を受けた。以上、記して感謝いたします。
