Presentation Information
[P08-19]Reproducing the Distribution of the Surface Displacement for the Surface Rupturing Earthquake based on the Dynamic Rupture Simulation
*Kenichi TSUDA1, Junichi Miyakoshi1, Naoki Iwata2, Tane Shotaro2 (1. Institute of Technology Shimizu Corporation, 2. Chuden Engineering Consultants)
岩盤構造物の動的な地震時挙動や安定性を評価するためには,深さ数kmの地震断層から地表までを一体的に解析することが必要であり,特に地表地震断層が破壊されることを想定した場合には地中の地震断層の破壊から地表までをモデル化する動力学モデルを用いたシミュレーションは有効である。一方,過去に地表地震断層が破壊された観測事例は限られているため,地表地震断層が破壊される/されないの特徴と,断層運動による地表変位分布の特徴を事前にシミュレーション解析に基づいて整理することは重要である。また,地表地震断層が破壊される場合には地表近くの低速度層まで断層破壊が到達することが想定されるため,動力学モデルを用いた断層破壊シミュレーション解析に速度層を考慮することは重要である。
これまで著者らは,過去に地表地震断層が発生した横ずれ断層である2014年ナパ地震(Mw6.0)を対象に,均質媒質を仮定した上で動力学モデルを用いた断層破壊シミュレーションを行い,地震規模,地表変位分布,断層近傍の地点での速度記録を再現するモデル(基本モデル)の策定を行った(Tsuda・他,2025)。モデルの策定にあたっては,Aochi and Tsuda (2023)を用いて深さ方向の直応力とせん断応力分布を設定し,Ji・他(2015)の震源モデルを参考に,すべりの大きな領域を応力降下量の大きな”アスペリティ“として抽出した。次にこのアスペリティを含む,断層面上の各領域での摩擦構成則(すべり弱化則)を規定する摩擦パラメータを設定した。地震モーメントは1.52 E+18 [Nm]で, Ji・他(2015)の値(1.28E+18 [Nm])と調和的な結果となった。また,地表変位分布も現地調査結果による値(最大46cm)と調和的な結果となった。本研究では,新たに速度層を考慮した上で, 基本モデルを策定し直し,応力とアスペリティが地表変位分布と断層近傍の地震動に与える影響を理解するため,上記のパラメータを対象とした感度解析を実施した。なお,これまでの予備的な結果では,地震発生層内の上端付近にあるアスペリティの存在は,断層近傍での地表変位の推定には重要な役割を果たすものの,断層から数km離れた地点での地震動にはほとんど影響を与えない結果となっている。こうした過去の地表地震断層を破壊した地震に関するシミュレーション結果の蓄積は,今後地表地震断層の破壊の可能性が考慮される地震の地表変位分布を想定する上で重要な物理的な考察と知見を与えるものと考える。
これまで著者らは,過去に地表地震断層が発生した横ずれ断層である2014年ナパ地震(Mw6.0)を対象に,均質媒質を仮定した上で動力学モデルを用いた断層破壊シミュレーションを行い,地震規模,地表変位分布,断層近傍の地点での速度記録を再現するモデル(基本モデル)の策定を行った(Tsuda・他,2025)。モデルの策定にあたっては,Aochi and Tsuda (2023)を用いて深さ方向の直応力とせん断応力分布を設定し,Ji・他(2015)の震源モデルを参考に,すべりの大きな領域を応力降下量の大きな”アスペリティ“として抽出した。次にこのアスペリティを含む,断層面上の各領域での摩擦構成則(すべり弱化則)を規定する摩擦パラメータを設定した。地震モーメントは1.52 E+18 [Nm]で, Ji・他(2015)の値(1.28E+18 [Nm])と調和的な結果となった。また,地表変位分布も現地調査結果による値(最大46cm)と調和的な結果となった。本研究では,新たに速度層を考慮した上で, 基本モデルを策定し直し,応力とアスペリティが地表変位分布と断層近傍の地震動に与える影響を理解するため,上記のパラメータを対象とした感度解析を実施した。なお,これまでの予備的な結果では,地震発生層内の上端付近にあるアスペリティの存在は,断層近傍での地表変位の推定には重要な役割を果たすものの,断層から数km離れた地点での地震動にはほとんど影響を与えない結果となっている。こうした過去の地表地震断層を破壊した地震に関するシミュレーション結果の蓄積は,今後地表地震断層の破壊の可能性が考慮される地震の地表変位分布を想定する上で重要な物理的な考察と知見を与えるものと考える。
