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[P17-01]Detecting tsunamis by distributed acoustic sensing records of fiber optic cable

*Takashi TONEGAWA1, Eiichiro Araki1 (1. JAMSTEC)
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2022年1月以降、室戸沖の海底光ファイバーケーブルに分散型音響センシング(distributed acoustic sensing: DAS)を適用して、連続的にデータを取得している。このケーブルではこれまでに、鳥島近海で発生した津波が観測されている(Tonegawa and Araki, 2024)。一方で、DASで測定しているものは歪みであるため、津波の大きさを知るためには、歪み記録から津波波高に変換する必要がある(Tonegawa and Araki, 2024)。この変換には、津波伝播による海底の変形具合と、ケーブルやファイバーの物性(ヤング率等)が必要とされるが、後者の情報を得ることはなかなか難しい。そこで、連続観測と鳥島近海の津波が観測されていることを活かし、通常観測されているInfragravity waveのDAS記録と、近傍に設置されているDONET(Aoi et al. 2020)の水圧計記録から経験則を導出できないかという発想に至った。つまり、Infragravity waveは津波の短周期成分であるため、その波高を水圧計記録から推定し、かつ、同じ時間帯のDAS記録の歪みを比べることで、それらの大きさの間に相関関係があるかどうか、また、あるのであればそれらは比例関係なのかどうかを調べる。また、2025年7 月30日に発生したカムチャツカ地震による津波も観測されているので、それも比例関係があるのかどうかを調べる。 
2023年1〜9月のDASと水圧計の連続記録に対して、1時間毎に振幅の二乗平均平方根(RMS)を推定した。周波数帯域は、1–2, 2–5, 5–10, 10–20 mHzで、5–10, 10–20 mHzがInfragravity waveが卓越する帯域となる。1–2, 2–5 mHzでは、DAS記録はケーブル周囲の温度変化に感度があるが、津波伝播を調べる上では重要な帯域であるため、この帯域についても調べる。これらの帯域において、横軸を歪み、縦軸を波高としてRMS振幅を散布図にプロットした。ここで、RMS振幅はケーブル距離7.8–78 km間の中央値を用いている。 
結果では、5–10, 10–20 mHzに相関関係が見られた。特に、2023年8月に紀伊半島付近を台風が北上したが、そのときのデータは、歪み・波高ともに通常時より大きくなることを示した。また、鳥島近海の津波のデータは、その台風のときよりも大きな歪み・波高を示した。一方で、1–2, 2–5 mHzでは顕著な比例関係は見られなかった。これは先に述べたDAS観測の長周期側は温度変化に感度が高いことと、Infragravity waveの振幅もこの帯域では小さくなっていることが原因と考えられる。 カムチャツカ地震による津波がこのケーブルを伝播した際、それに対応して大きな振幅が観測された。しかし、DONET水圧計記録のスペクトルグラムと比べると、分散性が見られないことがわかった。これはおそらく津波によって海水が動き、その温度の変化に反応していると考えられる。一方で、このときのRMS振幅を1–2,2–5 mHzの散布図にプロットすると、通常時に比べて大きな値となっているため、こちらも津波の検出に使えると考えられる。

謝辞

本研究はJSPS科研費(学術変革領域研究(A)「Slow-to-Fast地震学」 JP21H05202, JP21H05204の助成を受けたものです。また、DONET(doi:10.17598/NIED.0008)の記録を使用しました。運用されている防災科学技術研究所に大変感謝申し上げます。