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[P17-05]Development Of Real Time Tsunami Forecast Method For Outer-Rise Earthquakes Occurred Along The Kuril Trench

*Miu Matano1, Yuichiro Tanioka2, Tatsuya Nakagaki3, Yusuke Yamanaka4 (1. Sapporo Regional Headquarters, JMA, 2. Center for Natural Hazard Research, Hokkaido University, 3. ERI, University of Tokyo, 4. ISV, Faculty of Science, Hokkaido University)
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日本海溝・千島海溝ではプレート間地震による巨大津波の発生がひっ迫していると考えられている。さらに、上記海溝沿いでは、アウターライズ地震による巨大津波の発生も懸念されている。過去には日本海溝沿いのアウターライズで1933年の昭和三陸地震によって、痕跡高が最大28.7メートルの巨大な津波が発生した。一方で、これまで千島海溝沿いのアウターライズでは地震によって巨大な津波が発生した事例は知られていない。ところが、昨年、海洋研究開発機構(JAMSTEC)の海底構造調査に基づいて千島海溝アウターライズ地震断層モデルが公表された(Baba et al., 2024)。このモデルによって、千島海溝沿いのアウターライズで地震が発生すると北海道太平洋沿岸を巨大津波が襲う可能性があることが明らかになった。千島海溝アウターライズ地震断層モデルは日本海溝海底地震津波観測網(S-net)の近傍に位置しているため、S-netの観測データを用いて即時的に予測することで、沖合の観測結果に基づいた津波警報等の切替が可能になると考えた。そこで,本研究では千島海溝アウターライズ地震断層モデルとS-netの観測データを使用した簡便な津波の即時予測手法の開発を行った。
 本研究で開発した手法はS-netで観測された圧力波形から各観測点を初期海面変動によって分類することで波源域を推定し、波源断層のパラメータを求めて津波を予測するものである。本研究ではすでに公表されている千島海溝アウターライズ地震断層モデル(Baba et al. 2024)を用いた数値計算によって、S-net観測点における圧力波形を作成し、それらを観測波形として開発を行った。まず、地震発生から6分間の圧力波形の特徴から、それぞれの観測点を初期海面変動の上昇域、下降域、近傍、遠方の4つに分類した。次に、分類結果をもとにコンターを引いて波源域を推定し、その面積を計算した。千島海溝アウターライズ地震断層モデルを用いて作成した波源域の面積とマグニチュードの関係式にもとづいて,推定した波源域の面積からグニチュードを算出した。震源は波源域の重心とし、その他の断層パラメータはアウターライズ地震を仮定し決定した。推定した断層パラメータから地震による海底地殻変動量を求め、梶浦フィルターを用いて高周波成分を除去して初期海面変動を推定し、津波の数値計算の初期条件とした。次に線形Boussinesq方程式に基づいて津波の伝播計算を行った。
 そして、開発した手法の検証を行った。予想される津波の到達予想時刻、最大波の高さによって決まる津波警報のグレードや発表される予想される津波の高さの数値、最大波の到達時刻について、モデルの計算結果と開発した手法を用いて予測した結果を比較した。到達予想時刻の推定結果は検証を行ったモデルのうち半数以上で一致もしくはモデルの計算結果よりも早い結果となった。最大波の高さは検証を行ったモデルの半数以上で警報グレードが計算結果と一致した。警報グレードが一致したモデルのほぼすべてで発表される数値も一致した。最大波の到達時刻は検証を行ったほぼすべてのモデルが計算結果と一致した。
 最後に現在、津波警報等に用いられている津波予報データベースの検索結果と比較した。本手法が津波予報データベースの検索結果を改善できる可能性を示した。