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[P17-07]Array-based analysis of S-net ocean bottom pressure gauges: Detection of tsunami later phase associated with the 2025 Kamchatka earthquake

*Ayumu MIZUTANI1 (1. Tohoku University)
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津波後続波は、津波警報・注意報の解除とも密接に関わるため、その振る舞いを理解することは重要である。例えば、2006年千島列島沖地震では、天皇海山列において散乱した津波が直達波より遅れて日本に到達したことで、沿岸において最大波の出現が遅れたことが指摘されている(e.g., Koshimura et al., 2008)。

本研究では、2025年カムチャッカ半島地震に伴って観測された津波について、S-net水圧計記録を対象としてアレイ解析の一つであるVespa(velocity spectral analysis)解析を行った。Vespa解析とは、仮定したある入射角から計算されるアレイ内の走時に基づいて波形をスタックするという操作を様々な入射角に対して行い、信号の到来方向および到達時刻を推定する手法である(Davies et al., 1971; Rost & Thomas, 2002; Mizutani & Yomogida, 2023)。津波の走時は、線形長波を仮定しFast marching method (Sethian, 1999)によって計算した。 結果として、地震後2時間に震源からの直達波が、その2時間後(地震後4時間)と3時間後(地震後5時間)に顕著な後続波が検知された(図1a)。なお、これらの到達時刻はアレイの重心(S3N15観測点付近)における時刻である。それぞれの後続波を到達時刻順に後続波1および後続波2とすると、それらの到達時刻から、後続波1は天皇海山列の中部(北緯43度付近)において、後続波2は天皇海山列の南部(北緯35度付近)において散乱された波であると推測される。

より詳細に散乱源を検討するために、数値実験を行った。津波波源として、USGSによって推定された有限断層モデル(version 3)を使用し、JAGURS(Baba et al., 2014)で津波伝播を計算した。海底地形にはGEBCO2024(30秒角)を用いた。その結果、震源からの直達波および後続波1は再現された一方で、後続波2は再現されなかった(図1b)。これは、断層モデルや海底地形が不完全であるために後続波の位相が再現できていないためと考えられる。

後続波1の成因の検証として、天皇海山列を取り除いた海底地形で再度数値計算を行った。その結果、Vespa解析には直達波のみが現れ、後続波は見られなかった(図1c)。したがって、後続波1は天皇海山列によって散乱された波であると結論できる。