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[P17-08]Simulation of the non-seismic tsunami associated with the 2020 Alaska Sand Point earthquake using a 2D nonhydrostatic two-layer model

*Akino Naitoh1, Toshitaka Baba1 (1. Tokushima Univ.)
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アリューシャン海溝沿いでは,大規模なプレート境界地震が繰返し発生している.1946年にウニマク島沖で発生した地震に伴った津波は,広範囲に伝播し,震源付近の海岸で約40mの遡上高を記録した.この津波は,地震によって引き起こされた海底地すべりによって増幅した可能性が指摘されている.2020年10月に発生したM7.6の地震(2020年アラスカサンドポイント地震)においても,地震規模から予測されるよりも異常に大きな津波が観測された.Bai et al. (2023)は,2020年アラスカサンドポイント地震で非地震性津波が発生した可能性を指摘した.彼らは非地震性津波の初期海面変動について試行錯誤的に検討し,20km×20kmの断層のスロースリップによる津波の増幅を示唆した.Naitoh et al. (2025)は津波インバージョン解析から,2020年アラスカサンドポイント地震に伴った非地震性津波を説明する初期海面変動を求めた.この結果に基づいて,断層運動に加えて海底地すべりが大きな津波を引き起こした可能性を指摘し,その推定規模は厚さ約500m,長さ約8.0km,幅約60km,体積約240km³であるとした.ただし,この推定は経験的手法に基づいており,より高度な地すべり津波モデルの適用が必要である.
 本研究では,海底地すべり津波の発生と伝播を一貫してシミュレーション可能な二層流モデルを2020年アラスカサンドポイント地震の津波に適用した.使用したモデルでは,一般的な二層流モデルの機能に加えて,海底地すべりによる津波の励起の部分に線形ポテンシャル理論に基づくフィルターを作用させ,津波の伝播部分にはブシネスク型の分散項を考慮している.海底地すべり体の位置は,DART観測で得られた第1波の到着時刻に基づく逆伝播波面を用いて設定し,ガウス関数を重ね合わせて初期土砂層を構築した.
 非静水圧二層流モデルで求められた津波は,経験式に基づいて推定された海底地すべり津波の波源から計算された津波よりも到着がわずかに遅く,観測された第1波の到着時刻を再現するとともに,第1波の押し波をよく説明した.震源西側の観測点では,経験式では再現できなかった第1波の引き波を再現したが,後続波に振動が見られた.この振動は数値不安定の影響または地形の複雑さによるものと考えられた.非静水圧二層流モデルによって推定された海底地すべりの規模は,厚さ約11m,長さ約44km,幅約84km,体積約27km³であり,経験式で求められたそれよりも小さかった.
 なお,本研究における地すべり体の推定は暫定的な段階にとどまっており,今後海底地すべりの発生位置や規模を最適化する手法を検討する予定である.

参考文献
Bai Y, Liu C, Lay T, Kwok FC, Yamazaki Y (2023) Fast and slow intraplate ruptures during the 19 October 2020 magnitude 7.6 Shumagin earthquake. Nature Communications 14:2015. https://doi.org/10.1038/s41467-023-37731-2

Naitoh A, Motoi K, Baba T (2025) Initial sea surface displacement of non-seismic tsunami associated with the 2020 sand point earthquake of the Alaska Peninsula. Progress in Earth and Planetary Science 12(42). https://doi.org/10.1186/s40645-025-00716-4