Presentation Information
[P22-17]Understanding the relationship between seismic noise and human activities in urban areas using machine learning
*Takumi HAYASHIDA1 (1. IISEE, Building Research Institute)
地震ノイズ(seismic ambient noise, microtremor)は脈動などの自然起源のものと人間活動に由来するものに大別される.近年の地震観測技術やデータ解析手法の進展により,地震ノイズの成因や時間・空間的特徴に関する理解が進みつつある(例えば,川北・酒井, 2007;Diaz et al., 2017; Lecocq et al., 2020; Yabe et al., 2020; Nimiya et al., 2021; 林田・他2021; Hayashida et al., 2023)が,人間活動を含む周辺環境と地震ノイズとの定量的な関係性については,ノイズを構成する要素が多岐にわたるため,未だ十分に解明されていない.
本研究では,都市環境における地震ノイズと人間活動の関係を定量的に評価することを目的とし,機械学習を用いた予測モデルの構築を試みた.対象地域には,先行研究(Hayashida et al., 2023)と同様に,高密度な地震観測網であるMeSO-net(首都圏地震観測網)が整備されている東京都心部を選定した.地震ノイズ記録としては,MeSO-netの162観測点において,2021年1月〜6月に取得された連続地震波形データを使用し,対象周波数帯(1–10, 10–20, 20–30, 30–40, 40–50, 50–60, 60–70, 70–80, 80–90 Hz)において1時間毎の平均ノイズパワースペクトルを抽出した.人間活動の動的な指標として,観測点を含む2分の1地域メッシュ内の人流データ,首都圏5,000地点以上の交通量データ(トラフィックカウンター測定値),および観測点近傍の鉄道運行本数を利用した.さらに,静的な指標として観測点標高,観測点の地表から深さ30mまでの平均S波速度(Vs30:J-SHISより取得),観測点周囲の建物密度,道路密度,水域率などの周辺環境データを統合し,人間活動に関係するデータベースを構築した.
機械学習による予察的な解析の結果,特に1–20Hz帯域の地震ノイズについては,人間活動に関わる複数の指標と強い相関を有することが確認された.これにより,人間活動データを用いた地震ノイズの予測が一定の精度で可能であることが示唆された.本研究は,都市域における地震ノイズの空間分布理解を深めるとともに,今後の地震観測点選定や,常時微動探査時におけるゲイン設定の最適化に資する知見を提供するものである.
謝辞:本研究は著者らが実施した先行研究(林田・他,2021土木学会論文集;Hayashida et al., 2023SRL)で収集した記録に着想を得たものです.本研究において,(国研)防災科学技術研究所が運用するMeSO-netの連続地震観測記録を使用しました.人流データは(株)NTTドコモの「モバイル空間統計」の地図画像より抽出しました.Vs30はJ-SHIS地震ハザードステーションによる値を用いました.交通量の把握には,(公財)日本道路交通情報センターによって提供された交通量データを使用しました.鉄道運行本数の把握には「Yahoo!路線情報」のデータベースを参照しました.観測点周囲の建物密度・道路密度・水域率の算出は,Google Mapの地図画像を使用しました.本研究の実施にあたり,JSPS科研費 JP23K03514の助成を受けました.
本研究では,都市環境における地震ノイズと人間活動の関係を定量的に評価することを目的とし,機械学習を用いた予測モデルの構築を試みた.対象地域には,先行研究(Hayashida et al., 2023)と同様に,高密度な地震観測網であるMeSO-net(首都圏地震観測網)が整備されている東京都心部を選定した.地震ノイズ記録としては,MeSO-netの162観測点において,2021年1月〜6月に取得された連続地震波形データを使用し,対象周波数帯(1–10, 10–20, 20–30, 30–40, 40–50, 50–60, 60–70, 70–80, 80–90 Hz)において1時間毎の平均ノイズパワースペクトルを抽出した.人間活動の動的な指標として,観測点を含む2分の1地域メッシュ内の人流データ,首都圏5,000地点以上の交通量データ(トラフィックカウンター測定値),および観測点近傍の鉄道運行本数を利用した.さらに,静的な指標として観測点標高,観測点の地表から深さ30mまでの平均S波速度(Vs30:J-SHISより取得),観測点周囲の建物密度,道路密度,水域率などの周辺環境データを統合し,人間活動に関係するデータベースを構築した.
機械学習による予察的な解析の結果,特に1–20Hz帯域の地震ノイズについては,人間活動に関わる複数の指標と強い相関を有することが確認された.これにより,人間活動データを用いた地震ノイズの予測が一定の精度で可能であることが示唆された.本研究は,都市域における地震ノイズの空間分布理解を深めるとともに,今後の地震観測点選定や,常時微動探査時におけるゲイン設定の最適化に資する知見を提供するものである.
謝辞:本研究は著者らが実施した先行研究(林田・他,2021土木学会論文集;Hayashida et al., 2023SRL)で収集した記録に着想を得たものです.本研究において,(国研)防災科学技術研究所が運用するMeSO-netの連続地震観測記録を使用しました.人流データは(株)NTTドコモの「モバイル空間統計」の地図画像より抽出しました.Vs30はJ-SHIS地震ハザードステーションによる値を用いました.交通量の把握には,(公財)日本道路交通情報センターによって提供された交通量データを使用しました.鉄道運行本数の把握には「Yahoo!路線情報」のデータベースを参照しました.観測点周囲の建物密度・道路密度・水域率の算出は,Google Mapの地図画像を使用しました.本研究の実施にあたり,JSPS科研費 JP23K03514の助成を受けました.
