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[P23-12]Spatiotemporal Distribution and Migration of Earthquake Swarms near the Ryukyu Trench Axis off Southeastern Okinoerabu Island
*Mamoru NAKAMURA1,2 (1. Faculty of Science, University of the Ryukyus, 2. Disaster Prevention Research Center for Island Region, University of the Ryukyus)
沖永良部島南東沖の琉球海溝軸付近では、沈み込み帯の直前に位置する海溝外側域で群発地震が時々発生している。このような海溝外側域での群発活動は、沈み込み過程におけるプレート内応力場や流体移動、さらにはスロー地震との関係を理解するうえで重要である。しかし、これらの群発地震の発生メカニズムは十分に解明されていない。そこで、この群発地震の空間分布や時空間変化を精密に把握し、その成因を検討することを目的に震源再決定を行った。 解析対象は2004年1月から2023年12月までに発生したマグニチュード2.5以上の地震とした。震源決定にはDouble-difference法(Waldhauser and Ellsworth, 2000)を用いた。気象庁の読み取り値に加え、気象庁およびF-net観測点の記録から波形相互相関により求めたP波・S波到達時間差を利用した。震源深さは、気象庁カタログでは40~60 kmと深めに決定されていることから、F-net CMT解で得られている約5 kmという値を用いて、初期深さは5 kmに設定して計算を行った。 その結果、各群発地震は海溝軸に平行な直線状に分布することが明らかとなった。それぞれの活動域の長さは約20~30 kmであった。特に2004年、2005年、2010年、2019年の活動は同一線上に分布し、空白部を埋めるように発生していた。この線は琉球海溝軸に位置し、フィリピン海プレートが沈み込みを開始する直前の領域に相当する。さらに、この直線状構造はLuzon–Okinawa Fracture Zoneの延長と一致している可能性があり、古い海洋プレート境界の再活性化が群発地震の発生を支配していることを示唆している。 一部の群発活動では震源域のマイグレーションが確認された。2019年の活動では、震源域が12日間で南西方向へ0.8 km/日の速度で移動した。2023年の活動では、60日間で南西方向へ15 km(0.25 km/日)移動した。2018年の活動は1日で20 km(20 km/日)と急速に移動していた。これらの継続期間と移動速度の関係は、流体関与型のケースよりも大きくslow slip event(SSE)によって誘発されるタイプのケースに近いことから、SSEが群発地震活動に関与している可能性が高いと考えられる(Danre et al., 2024)。これらは、琉球海溝軸付近での群発地震が、沈み込み直前のフィリピン海プレート内での応力解放と、古い断層構造に沿ったSSEや応力伝播の影響によって発生している可能性を示している。

