Presentation Information
[S02-02]Real-time tsunami and strong motion damage prediction under complex disaster and crustal activity monitoring in Kagawa prefecture
*Narumi TAKAHASHI1, Kentaro Imai2, Naotaka Chikasada1, Takeshi Kasai3, Atsuko Nonomura3, Kazuyoshi Nanjo4, Yojiro Yamamoto2, Masahiro Ooi1, Daisuke Kasai5 (1. National Research Institute for Earth Science and Disaster Resilience, 2. Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology, 3. Kagawa University, 4. University of Shizuoka, 5. NTT docomo buisiness)
地震や津波といった自然災害の発生リスクがある地域では、発生する被災を具体的にイメージし、それに備えることが欠かせない。しかし、その被災イメージが現実とずれてしまうと、発災後の対応に支障が出てしまうことになる。これまで海底地震津波観測網のデータを用いて、津波の到達時刻、津波高、浸水深分布を即時的に予測する津波即時予測システムの開発(Takahashi et al., 2017; 2022)を進めており、いくつかの組織では、このシステムを用いた図上訓練も実施している(笠井他, 20202024)。また、地震観測に基づき、震度階や建物被害、人的被害などの空間分布を可視化するシステム(内藤他, 2022)も導入している。これらの取組みを踏まえ、地震直後の被害状況を把握し、津波到達前に浸水深分布や津波到達時刻を把握することにより、地域を支える防災関連機関の発災直後の対応を最適化できると考えている。
しかし、南海トラフ地震が発生した直後は、様々な状況が起こり得る。東南海地震直後の南海地震のような連動地震の発生、2011年東北地方太平洋沖地震直後に活発化した内陸の直下型地震、1707年宝永地震前後で活発化した富士山のような火山活動の活発化に加え、豪雨災害や土砂災害が発生する可能性がある。広域災害が想定される南海トラフ地震では、香川県は自らの災害対応と四国地方の被災地支援という立場にある。発災直後の地震被害予測や津波浸水予測に加えて、発災後の地震の連動発生や活発化を念頭に置き、地殻活動をモニタリングするシステムを開発しており、現在改良を進めている。
防災科学技術研究所は、高感度観測網Hi-netを用いた地震活動モニタリングを実施するとともに、ホームページで公開している(例えば、Shiomi et al., 2005)。2010年から紀伊半島から紀伊水道沖に展開された地震・津波観測監視システムDONET(Kaneda et al., 2015, Kawaguchi et al,, 2015)による地殻活動モニタリングが開始されており、南海トラフ域の地殻活動の把握も進んでいる(例えば、山本他、本学会)。特にDONETではマグニチュード1以下の地震観測が定常的に行われ、ゆっくり滑りを含めた地殻活動がモニタリングされている。これらの地殻活動の情報を用いて、b値のマッピングや、ETASモデルを用いた地震発生の切迫度を統計的に示す手法が確立されており(例えば、Nanjo et al., 2012, Nanjo et al., 2019)、地殻活動の情報を組み合わせることで、次に発生し得る災害リスクを可視化する。地震被害と津波浸水の即時予測に加え、地殻活動のリアルタイムモニタリングと今後の統計的処理に基づいた切迫度を合わせて可視化することにより、地域の防災強靭化に貢献することを目指している。
地震被害や津波浸水は、事前に過去の事例をもとに、時空間分布として遡って示すことができるため、現状で発災したら、何がどのようなタイミングで起こるのか、各地域に合った災害シナリオを作成することができる。実際に、香川県下にある、医療関係者、教育関係者、行政関係者との連携をはじめ、地域の防災を支える様々な組織との連携を強化している。これらの災害シナリオを地域と共有することで、地域防災力と災害リテラシーを向上させることができる。
この取り組みは、公益財団法人セコム科学技術振興財団による研究助成により実施されました。
しかし、南海トラフ地震が発生した直後は、様々な状況が起こり得る。東南海地震直後の南海地震のような連動地震の発生、2011年東北地方太平洋沖地震直後に活発化した内陸の直下型地震、1707年宝永地震前後で活発化した富士山のような火山活動の活発化に加え、豪雨災害や土砂災害が発生する可能性がある。広域災害が想定される南海トラフ地震では、香川県は自らの災害対応と四国地方の被災地支援という立場にある。発災直後の地震被害予測や津波浸水予測に加えて、発災後の地震の連動発生や活発化を念頭に置き、地殻活動をモニタリングするシステムを開発しており、現在改良を進めている。
防災科学技術研究所は、高感度観測網Hi-netを用いた地震活動モニタリングを実施するとともに、ホームページで公開している(例えば、Shiomi et al., 2005)。2010年から紀伊半島から紀伊水道沖に展開された地震・津波観測監視システムDONET(Kaneda et al., 2015, Kawaguchi et al,, 2015)による地殻活動モニタリングが開始されており、南海トラフ域の地殻活動の把握も進んでいる(例えば、山本他、本学会)。特にDONETではマグニチュード1以下の地震観測が定常的に行われ、ゆっくり滑りを含めた地殻活動がモニタリングされている。これらの地殻活動の情報を用いて、b値のマッピングや、ETASモデルを用いた地震発生の切迫度を統計的に示す手法が確立されており(例えば、Nanjo et al., 2012, Nanjo et al., 2019)、地殻活動の情報を組み合わせることで、次に発生し得る災害リスクを可視化する。地震被害と津波浸水の即時予測に加え、地殻活動のリアルタイムモニタリングと今後の統計的処理に基づいた切迫度を合わせて可視化することにより、地域の防災強靭化に貢献することを目指している。
地震被害や津波浸水は、事前に過去の事例をもとに、時空間分布として遡って示すことができるため、現状で発災したら、何がどのようなタイミングで起こるのか、各地域に合った災害シナリオを作成することができる。実際に、香川県下にある、医療関係者、教育関係者、行政関係者との連携をはじめ、地域の防災を支える様々な組織との連携を強化している。これらの災害シナリオを地域と共有することで、地域防災力と災害リテラシーを向上させることができる。
この取り組みは、公益財団法人セコム科学技術振興財団による研究助成により実施されました。
