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[S02-08]Development of an Automatic Arrival-Time Picking Technique Utilizing DAS Seismic Data from the Offshore Sanriku Region

*Shigeki Horiuchi1, Yuko Sato4, Minoru Yoshida2, Yoshiharu Yirayama2, Tsutomu Yamate2, Smits Tony2, Hiroyuki Fujiwara3 (1. Home Seismometer Corporation, 2. Hakusan Corporation, 3. NIED, 4. ERI)
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1.はじめに 光ファイバーケーブル全体をセンサーとするDASによる観測では、チャンネル数が多いことから、高精度の自動読み取り手法の開発が不可欠であり、多くの研究が行われている(例えば、Zhu et al.(2023)によるPhaseNet-DAS)。地表や海底に敷設された光ケーブルを用いたDAS観測では、水平方向の歪が観測されることから、観測されるP波初動振幅は極端に小さいことが知られている。山花・篠原(2025)は、三陸沖でのDAS観測データに、 PhaseNet-DASを用いて読み取りを行ったところ、大部分の読み取り値は、後続のPS変換波に対応するものであったと指摘している。堀内・他(2023)は、新潟工科大学のボアホールでのDAS観測のデータを用いたP波、S波、コーダ波の到着時刻データの自動読み取り手法の開発を行っているが、本報告では、極端に小さいP波初動を、正確に読み取れるように改良したので、報告する。2.データ 解析に用いたデータは、 山花・篠原(2025)と同様に、三陸沖でのDASによる観測データである。測線長は97km、観測点間隔は、5m、サンプリング間隔は、800hz, チャンネル数(観測点数)は20000点である。脈動による振動を取り除くため、8Hz-30Hzのバンドパスフィルターを通して用いた。解析では、釜石付近の、直下55kmで発生したM2.8の地震の記録を用いた。S波到着時刻は、測定地点毎に、堀内・他(2023)の方法を用いて読み取るようにした。3.振幅が小さいP波到着時刻の読み取り法 P波の振幅が極端に小さいことから、10点によるスタック波形を計算し、読み取るようにした。観測点毎の最大振幅を調べたところ、測定地点の数10mの違いで、振幅が数倍変化しており、相関も低かった。そこで、スタック波形の計算では、振幅の平均値とRMSを調べ、平均値から大きくずれている場合は、削除するようにした。また、全ての、チャンネルの測定ポイント毎に、観測された時刻の前、0.1秒間について、2乗和を計算し、その値を用いてスタッキングを行うようにした。スタックした波形と、そのノイズ部分の平均値との差を、f(t)と置く。堀内・他の方法と同様に、以下のFm(t)を定義し、その最小値を求めることにより、m個の到着時刻の候補を求めた。Fm(t)= (1)Am=Anois Gm (2)ここに、Anoisは、ノイズ部分の平均振幅、Gは定数であり、ここでは、1.2とした。mは1から10迄の整数。例えば、 m=1とすると、(1)式の最小値は、平均振幅が、ノイズ振幅に比べ、20%以上、継続的に増加する時刻を求めることに対応している。どの候補を到着時刻として選択するかは、候補間の時間差、候補前後のS/N比、最大振幅の比を計算し、人間であればどのように読み取るかを考慮し、これらのデータから、真の候補を選ぶアルゴリズムを作成した。 DAS観測の大きな特徴は、空間的に極めて高密度の観測が行われることである。この特徴を考慮し、観測点毎に選択された到着時刻が、近傍の観測点のそれとずれている場合は、ずれている観測点を自動的に探し、ずれている観測点の10種類の到着時刻の候補の中から、近傍の観測点と一致するものを探すようにした。4.結果 図は、バンドパスフィルターを通した波形を、10観測点毎にスタックした波形をプロットしたものである。赤、青の縦線は、読み取られたP波、S波到着時刻である。波形トレースの橙色の区間は、上記f(t)に、AGCフィルターを通した場合に、その振幅値が1.5以上の区間である。振幅の大きい、PS変換波到来の0.5―2秒前に、AGCフィルターの出力が大きくなっている。この結果は、本報告で示したフィルター処理が、微弱なP波到着時刻の読み取りに極めて有効であることを示している。