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[S02-10]Development of the Earthquake Early Warning Utilizing DAS along the Railway

*Satoshi KATAKAMI1, Masahiro Korenaga1 (1. Seismic Data Analysis, RTRI)
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Distributed Acoustic Sensing(DAS)は、光ファイバーケーブル内の不純物で散乱する散乱光の位相変化を用いて、光ケーブルに沿った歪み変化を計測する。本技術を用いた早期地震警報手法の開発が進められているが(Yin et al., 2023; Katakami et al., 2025)、特に既設光ケーブルではカップリングの差異によりマグニチュード推定誤差が大きくなるという課題がある。さらに、鉄道沿線の既設光ケーブルは、構造物の上に設置されていることが多く、構造物の種類による応答特性の違いや、列車振動等の影響が記録データに含まれる。本研究では、鉄道沿線の既設光ケーブルを用いたDASによって取得した地震データを使用し、地震波検知後、迅速に地震諸元を高精度に推定する手法を紹介する。
 九州新幹線沿線の既設光ケーブルにDASを適用し地震観測を実施した。観測期間は、2022年1月〜2月、2023年2月〜3月、2023年12月〜2024年4月であり、2022年は新八代駅から新大牟田駅の約75km、2023及び2024年は新八代駅から久留米駅までの約100kmの既設ケーブルを使用した。DAS装置にはAP Sensing社製の機器を使用し、interrogatorを最南端の新八代駅に設置した。 本発表では、リアルタイムで震源とマグニチュードを随時推定する手法を開発した。また、早期警報に使用するために、計算コストをできるだけ抑えることにも注意した。 まずDASで記録した最大ひずみ速度とマグニチュード、震源距離との回帰式を作成した。構造物の応答やカップリングの差異によるチャンネル毎の記録値の応答性を平滑化するため、コーダ規格化法(Phillips and Aki, 1986)を用いた。S波コーダの検出は、まずPhaseNet-DAS(Zhu et al., 2023)でS波到来を同定し、その到来時刻から理論走時を推定して判定した。列車振動は、F-Kスペクトルを用いて地震波形と列車振動のみかけ速度を区別することで除去した。スケーリングには、S波と同様PhaseNet-DASで取得したP波検知時刻から1秒間の最大値を用いた。震源決定は、まずSTA/LTAを10チャンネル毎に適用しP波検知時刻を取得した。読み取ったP波検知時刻が100チャンネルを超過すると、hypomh (Hirata and Matsu’ura, 1987)を用いて震源決定し、推定した結果を初期値として入力する。次にP波を検知したチャンネル数が20を超過すると再度hypomhで震源決定し、初期値を更新する。これを、P波を検知したチャンネル数が800になるまで繰り返し行った。さらに、震源決定結果が不安定となり得る地震を除去するため、光ケーブルに対するP波の時空間分布に着目した判定手法を導入した。マグニチュードは、各チャンネルにおいてSTA/LTAで検知したP波検知時刻から1秒間の最大値を用いて、決定した震源位置から計算した震源距離とあわせスケーリング式に代入した。 観測期間中に発生したMj2.0以上、震源距離150km以下で発生した地震データに対し開発した手法を適用した。最初にP波を検知してから1秒以内に取得したP波検知時刻のデータを用いて、震源距離が100km未満で発生した地震では、震源を誤差数km程度で決定することができた。震源距離が100km未満の地震において、震源誤差が10km未満で決定された地震に対し、Mdasを推定した。それぞれのチャンネルでP波検知後1秒間のひずみ速度の最大値を算出し、スケーリング式に代入した。結果、Mdasを±0.5程度の誤差で推定可能であることが確認された。