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[S10-07]Active fault research of the Miyakojima Fault Zone

*Yoshiki SHIRAHAMA1, Kai Leggett2, Kohei Abe3, Hideki Kurosawa3 (1. The University of Tokyo, 2. AIST, 3. OYO Corporation)
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宮古島断層帯は宮古列島(宮古島,池間(いけま)島,来間(くりま)島,伊良部島)に分布する北西-南東走向を示す複数列の並走した正断層から構成される断層帯である.地震調査研究推進本部(2010)は,長沼断層系,与那原(よなばる)断層系,野原(のばる)断層系からなる宮古島断層帯中部,腰原(こしばる)断層系,嘉手(かで)断層系,牧山断層,来間断層からなる宮古島断層帯西部に区分した.宮古島断層帯は,主に平成20年度に地域地盤研究所・産業技術総合研究所によって行われた追加・補完調査(地域地盤研究所・産業技術総合研究所,2009)に基づいて長期評価が行われているものの,最新活動時期や平均変位速度などの活動性は不明であるとされた.活動性の推定が困難である理由として,宮古島全域において河川の発達が貧弱で堆積物に乏しく,通常のトレンチ調査やボーリング調査により活動性を示す地形・地質学的証拠を得ることが困難であることが挙げられている(地域地盤研究所・産業技術総合研究所,2009).
 そこで,本研究では石灰岩から抽出した放射性塩素同位体(36Cl)を使用した表面照射年代測定の適用を試みた.本手法は,堆積物に覆われていない地形面の直接編年が可能であることから,堆積物がない,もしくは乏しい地点を対象に平均変位速度を含む活動性の推定を可能とする.また,近年の沿岸部や沿岸海域の航空レーザー測量によって得られた詳細地形データを活用し,入念な地形判読と適地の選定を行い,トレンチ調査やボーリング調査による活動性調査を併せて実施し,従来手法との比較検討を試みた.
 まず,令和4年度には,変動地形および断層変位地形の把握に加え,活動性調査のための調査地の選定へ向け,宮古島および周辺海域を対象とした地形判読を行った.陸域においては,空中写真および国土地理院の整備する5mメッシュの地形データを使用し,沿岸海域においては,海上保安庁ならびにアジア航測株式会社より借用した航空LiDAR測量ならびに浅海底レーザー測量によって取得された詳細地形データ(1mメッシュ)を使用した.令和5年度には,判読の結果をもとに選定した調査地点において,ボーリング・トレンチ調査を含む地形・地質調査を実施するとともに,表面照射年代測定用試料および放射性炭素年代測定用試料を採取した.ボーリング・トレンチ調査は宮古島市平良久貝地区の腰原断層系を構成する断層上にて実施した.令和6年度は,主として採取した試料の分析・解析を実施した.海成段丘や島内で採取した石灰岩試料については,試料調製・計測を東京大学タンデム加速器研究施設(MALT)の協力の下実施し,得られた計測結果から表面照射年代を解析により求めた.トレンチや沿岸部から採取した放射性炭素年代測定用試料については,大気海洋研究所の横山研究室において前処理及び計測を実施し,断層の活動履歴について検討した.
 トレンチ調査の結果,宮古島断層帯西部を構成する腰原断層系の平均変位速度として,おおよそ0.1 m/千年の上下変位速度が得られた.また,海成段丘面の離水年代とその面を変位させる断層崖の変位量から,平均上下変位速度として,同様の約0.1 m/千年の値が得られた.本発表では,これらの成果の詳細について報告するとともに,本断層帯の活動性について議論する.
 なお,本調査は文部科学省委託事業「活断層評価の高度化・効率化のための調査手法の検証」の一環として実施された.


(引用文献)
地域地盤研究所・産業技術総合研究所,活断層の追加・補完調査 成果報告書「宮古島断層帯の活動性および活動履歴調査」,No.H20-1,2009.
地震調査研究推進本部地震調査委員会,宮古島断層帯の長期評価,https://www.jishin.go.jp/main/chousa/katsudansou_pdf/110_miyakojima.pdf(2023年4月17日確認),2010.
活断層研究会編,日本の活断層:分布図と資料,363p,1980.
活断層研究会編,新編 日本の活断層-分布図と資料-,東京大学出版会,437p,1991.