Presentation Information

[S24-06]Strong-Motion Information Infrastructure for Ground Motion Models in Japan

*Nobuyuki MORIKAWA1, Asako IWAKI1, Yuma MATSUMOTO1, Ryuta IMAI1, Shinichi AKIYAMA1, Takahiro MAEDA1, Wataru SUZUKI1, Hisahiko KUBO1, Shigeki SENNA1, Shinichi KAWAI1, Hiromitsu NAKAMURA1, Hiroyuki FUJIWARA1 (1. NIED)
PDF DownloadDownload PDF
1. はじめに
 防災科学技術研究所では、「強震動観測データ利活用検討委員会」からの提言「強震動情報共通基盤の構築」のうち、地震ハザード評価の高度化をはじめとした事前の地震対策への強震動観測記録の活用を促進するための研究プロジェクト「地震動予測モデルのための強震動情報共通基盤の構築」を本年度より開始した。本稿ではその概要について述べる。なお、「地震動予測モデル(GMM)」は本来波形シミュレーションも含まれるものであるが、本稿では地震動強さ指標を対象とした従来の地震動予測式を意味する。

2. 背景と目的
 日本の豊富な強震観測記録を基に多くの研究者によって地震動予測モデルが提案されてきた。単独のモデルに依拠した地震動予測は、低頻度領域での地震ハザードの過大評価や想定外を産む要因となるため、複数のモデルによる予測や不確かさの幅を把握することが重要である。しかしながら、これまで日本に網羅的で統一的なデータセットがないために、モデル作成者が各自でデータ収集・処理をしており、モデル間の差異が大きく、また地震動指標も統一されていない。そのため、モデル間の性能比較や認識論的不確定性の評価が困難となっている。  以上の背景のもと本研究では、産官学民の幅広い主体との連携、共創のもと、日本の強震動記録や関連情報を最大限に活用することを可能にする強震動情報共通基盤と、それに基づいたGMMの構築と利活用できる仕組みを構築する。

3. 実施内容
 上記目的を達成するため、以下の3つのサブテーマを実施する。2027年度末までに応答スペクトルに関する地震ハザード評価を行うとともに、新たに見出されたあるいは残された課題を抽出、整理する。
・GMMの構築と分析
  応答スペクトルを含む地震ハザード評価に必要なGMMを共通のデータベースに基づき構築するとともに、分析するための手法を開発する。本サブテーマを推進するにあたってワーキンググループを設置し、メンバーを公募した。また、モデル構築に関しても公募を予定しており、研究コミュニティから幅広く参画できるオープンな枠組みで検討を進めていく。
・強震動データベースシステムの開発
 関係諸機関との連携のもと、各機関の強震観測データについて、地震動指標を震源情報、観測点情報などのメタデータを統一プロセスによって一元的に整備し利活用できる仕組みを構築する。
・強震動データフラットファイル・観測点台帳の構築
 GMMの高精度化に必要となる観測点情報を収集、整備し、GMMに必要なフラットファイルを整備して提供する多様な形式のデータを網羅的に検索、分析して情報を抽出できる言語学習モデルを開発する。