日本原子力学会

我々は分裂過程の原子核形状をフレキシブルに再現できるCassiniパラメータを採用している。これまでの研究で、アクチノイド核における非対称分裂を記述するには全体の伸び、質量非対称性、分裂片の四重極変形とその非対称度の4つの変形自由度が重要であることが示唆されている。さらに対称分裂をよく記述するには、分裂片の八重極変形が必須である。本研究ではこの5つの変形自由度を5次元Langevin方程式によって扱い、分裂片の質量分布や運動エネルギー分布を求め実験データと比較する。