講演情報

[66]水害時広域避難の有効性評価と自治体の政策検討のためのインセンティブ資料の提案

○松岡 あやめ1、梅本 通孝2 (1. パシフィックコンサルタンツ株式会社、2. 筑波大学)

キーワード:

広域避難、大規模水害、政策インセンティブ資料、GIS

近年における水害の激甚化・頻発化の中で、自治体の行政界を越えた広域避難体制の構築が喫緊の課題となっている。本研究では自治体による広域避難の政策検討を促進するため、広域避難の有効性評価を行うとともに、実務上の障壁を解消するための情報支援のあり方について検討を行った。GISによるネットワーク分析の結果、広域避難は主に市区町村の境界付近において、避難の安全性向上に大きく寄与し、特定の地域では避難の効率性向上にも役立つことが明らかになった。また自治体に対するヒアリング調査より、自治体の広域避難検討促進に向けては、単なる取組への動機付けよりも複数シナリオの設定や検討における手法論の共有といった、実施に係る障壁の解決につながる支援情報を優先していることが示された。以上の知見に基づき、本研究では自治体の政策検討を促進するための情報として「政策インセンティブ資料」を提案した。本研究の成果は、各自治体における広域避難検討促進を広域避難、及び住民の広域避難実施に寄与することが期待される。