講演情報

[29]歴史的市街地で公有化された歴史的建造物のまちづくり活用に関する研究

○黒本 剛史1、中島 直人2 (1. 國學院大學、2. 東京大学)

キーワード:

歴史まちづくり、歴史的建造物、公有化、公民連携、文化財保護

本研究は、日本全国の歴史的地区における自治体を対象に調査を実施し、歴史的建造物の取得に関する方針、コストを含めた取得と整備のプロセス、および実際の活用状況を明らかにすることを目的とする。107の自治体から回答を得て、そのうち82自治体における259件の建造物に関するデータを収集した。事業的活用を中心とする民間主体による継承と比較すると、行政主体は公平性を確保するために、建物の文化財としての位置づけを取得判断の基準としている。近年の取得事例では、まちづくりや商業目的で活用される建物が増加している。これらの新たな活用タイプでは、文化的目的にとどまらない幅広い公益的目的が条例に定義されており、運営主体として民間事業者が参画するケースも多い。また、整備プロセスにおいては、活用方針を検討するために、公募型の提案制度や委員会といった公民連携手法が活用されている。