講演情報

[46]駅徒歩圏域における歩行者人流と路線価の関連性

○長谷川 大輔1、嚴 先鏞2 (1. 東京大学、2. 漢陽大学)

キーワード:

歩行者流動、路線価、駅徒歩圏域、ウォーカビリティ、大規模人流データ

近年,ウォーカブルな都市空間の形成が重要視されており,歩行者の賑わいは環境負荷の低減や健康増進に加え,経済的価値とも関連すると指摘されている.一方で,人流と不動産価値との関係は土地利用によって異なる可能性がある.本研究では,鉄道駅徒歩圏を対象として,歩行者人流と固定資産税路線価との関係を土地利用別に分析する.具体的には,徒歩移動軌跡を道路ネットワークにマップマッチングし,道路リンク単位の通行量を算出するとともに,空間誤差モデル(SEM)を用いたヘドニック分析により,人流と不動産価値の関係を定量的に評価した.分析の結果,商業・工業系用途では,人流が多い道路ほど路線価が高く,その正の関係は通行量の増加に伴って強まる非線形な関係が確認された一方,住宅系用途では,人流と路線価との正の関係が逓減する可能性が示された.さらに,人流と路線価との関係は道路幅員によって異なることが確認された.本研究は,人流と路線価との関係が土地利用や道路空間の条件によって異なることを明らかにし,ウォーカブルな都市づくりにおいて人流の配置や密度のあり方を検討する重要性を示唆する.