講演情報

[42]住民・道路利用者の両視点から見た道の駅の多目的最適配置-千葉県南部安房地域を対象にして

○菅佐原 勇人1、吉川 徹1、讃岐 亮1 (1. 東京都立大学大学院)

キーワード:

生活利便施設、p-median問題、既存施設、立ち寄り行動、フロー捕捉型最適配置問題、競合施設

本研究では、人口分布に基づく生活需要と道路交通流に基づく道路利用者需要を統合的に考慮した道の駅の配置モデルを構築し、千葉県安房地域を対象として適用することで、その配置特性を明らかにすることを目的とした。具体的には、住民のアクセス性を評価するp-median問題と、道路利用者の移動途中での立寄り行動を表すOD経路フロー対応型フロー捕捉配置問題(FCLP)を線形加重和法により統合し、既存スーパーマーケットおよび道路休憩施設を所与の条件として新規配置を検討した。さらに、行政区域単位の設置制約の有無による比較と、現状配置の相対的評価を行った。分析の結果、第一に生活需要と道路利用者需要の間には明確なトレードオフ関係が存在し、線形荷重和法の重み係数の設定に応じて集中型から分散型へ段階的に配置が移行することが確認された。第二に、行政区域制約は地域間公平性を高める一方で広域的効率性を低下させ、特に道路利用者需要への対応において損失が大きいことが示された。第三に、現状の道の駅配置は生活需要の観点からは一定の整合性を有する一方、道路利用者需要への対応には改善余地が大きいことが明らかとなった。