講演情報

[30]東京都区部の木造密集市街地における路地園芸表出の分布と関連要因-物体検出AIを用いた6区26町丁目の街路単位分析

○宮本 海晟1、坂本 慧介1、山崎 嵩拓2、飯田 晶子3、高取 千佳1 (1. 東京大学大学院工学系研究科、2. 東京大学総括プロジェクト機構、3. 立教大学環境学部)

キーワード:

路地、路地園芸、物体検出AI、マルチレベル分析

本研究は、東京都区部の木造密集市街地を対象として、住宅と公共の路地との境界部分に置かれた植木鉢である「路地園芸」が、どのように分布し、どのような要因と関連しているのかを明らかにすることを目的としたものである。調査では、自転車で街路を走行しながらストリートビュー動画を収集し、それをAIで解析することにより、道路の位置を特定するとともに、植木鉢を検出した。得られたデータをもとに、1,493の街路ごとに、道路上および道路外に存在する植木鉢の数を集計し、マルチレベルで負の二項回帰モデルを用いて分析を行った。その結果、住宅に近い範囲の緑が少ない街路ほど、道路上・道路外のいずれでも植木鉢が多い傾向がみられ、身近な緑が少ない場所を補うように分布している可能性が示された。また、道路上の植木鉢は、江戸期に形成された市街地に近い地域ほど多い傾向が確認された。一方、長期居住者の割合や犯罪件数、木造住宅の割合など、地域社会の特徴を表す指標との明確な関連は確認されなかった。