講演情報

[55]経年ニュータウンにおける周辺地域との「つながり」の変遷と再生期の実態-ニュータウンと周辺地域の一体的な住環境価値の再構築に関する研究

○福井 優音1、福本 優2、青木 嵩3、岡 絵理子4 (1. 独立行政法人都市再生機構、2. 兵庫県立大学自然・環境科学研究所、3. 大阪大学大学院工学研究科、4. 関西大学環境都市工学部)

キーワード:

ニュータウン再生、地域コミュニティ、地域関係、住民活動

本研究は、経年化した郊外ニュータウンとその周辺地域との間に形成される「つながり」の実態と、それが住環境価値の再構築にどのように寄与しているのかを明らかにすることを目的とする。大阪府堺市の泉北ニュータウンを対象とし、計画的に整備されたニュータウンと旧来の農村集落が併存する地域構造に着目した。研究手法としては、文献調査に加え、公的機関へのヒアリングおよび地域で活動する主体への語り調査を実施した。分析の結果、歴史的に形成されてきた空間的・社会的分断が存在する一方で、再生期においては個人主体の活動がこれらの地域境界を横断する形で展開されていることが明らかとなった。また、行政の関与は主導ではなく媒介的に機能し、参加型の場が潜在的な担い手の実践を促していることが確認された。さらに、活動の「仕事化」が持続性や信頼の獲得に寄与し、人と地域資源との関係を再編成する長期的な「つながり」を生み出し、新たな住環境価値の創出につながっていることが示された。