講演情報

[25]地方都市における書店の認知・経験価値に関する研究-住民アンケート調査による複数施設の利用評価の比較を通して

○萬家 隆介1、小沢 啓太郎2、田中 貴宏2 (1. 株式会社地域計画建築研究所、2. 広島大学)

キーワード:

書店、地方都市、利用評価、サードプレイス、セレンディピティ、アンケート調査

近年、人口減少や少子化、デジタル化に伴う電子書籍の普及等を背景に、全国的に書店数が減少している。また無書店自治体の拡大によって、次世代を担う若者が偶発的に本と出会い、多様な思考に触れる機会が失われることが懸念されている。こうした状況を踏まえると、書店の維持・振興に向けた取り組みが急務と考えられるが、現状では、その取り組みを進めるうえで必要となる、書店の「価値」に関する定量的な知見が不足している。本研究では、書店の認知・経験価値に着目し、それを定量的に明らかにするため、地方都市居住者を対象としたWebアンケート調査の結果を用いて、書店を含む12施設の比較を行い、利用評価傾向の違いを把握した。その結果、①書店では予期していない発見を経験しやすく、そうした傾向は特に20・30代の若年層で顕著であること、②書店は用事のついでに利用されやすく、気軽に入りやすいと感じやすい施設であること、③書店の利用評価は属性や居住地周辺の環境、他施設の利用頻度によって異なる可能性が示唆された。