講演情報

[51]CIDパイロットプロジェクトとSpecial Rate型BIDおよび寄付金型BIDの比較分析-オーストラリア・ニューサウスウェールズ州を対象として-

堀 裕典1、○北野 達也1 (1. 岡山大学)

キーワード:

BID、エリアマネジメント、地域再生エリアマネジメント負担金制度、地方都市、Special Rate

日本のエリアマネジメント負担金制度は、合意形成に要する高い同意要件が原因で停滞している。本研究は、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州における三類型のBID(Business Improvement District)を調査し、日本のエリアマネジメント活動の改善に資する提案を行うことを目的とする。調査の結果、制度は都市規模に応じて活用されていることが明らかとなった。地方都市では行政が主な権限を要する「Special Rate型BID」が展開されている一方、都市部では民間側が主な権限を要する「CIDパイロットプロジェクト」や「寄付金型BID」が展開されている。これらの知見に基づき、本論文は、地域の組織能力の成熟度に合わせて行政主導から民間主体へと体制を移行させる「段階的移行モデル」を提案する。柔軟かつ都市規模に適した制度選択を可能にすることは、導入障壁を下げ、日本の都市におけるエリアマネジメント活動を活性化させる上で不可欠である。