講演情報
[33]都市計画史からみた計画対象の変容-バルセロナ市Pla de Barrisを事例として
○加嶋 章博1 (1. 摂南大学)
キーワード:
都市計画史、界隈計画、都市の脆弱性、地域的文脈、横断的都市計画、社会的包摂
本研究は、バルセロナの都市計画史における計画対象の変容を考察するものであり、2016年以降に実施された横断的都市再生の取り組み「Pla de Barris」に焦点を当てる。2004年に制定されたカタルーニャ州の界隈法「Llei de Barris」からの制度的展開を辿りながら、連続する各段階における予算配分、施策構成、ガバナンス体制を比較分析する。この縦断的視点から、都市介入の焦点が時間の経過とともに漸進的に移行してきた過程が明らかになる。従来の都市再生が物理的空間の改善を中心としてきたのに対し、Pla de Barrisは各Barrioの社会的・文化的文脈——その歴史的記憶、社会的関係、共同体としての固有性——を主たる計画対象として再定位する。この転換は、単なる政策的変化にとどまらず、都市計画が何を介入に値する対象と見なすかという認識論的変容として位置づけられる。
