講演情報
[68]住民参加型・段階的PIプロセスによる事前復興計画の合意形成基盤に関する研究-和歌山県田辺市における復興まちづくりイメージの再解釈・検証過程に着目して
○小倉 華子1,2、市古 太郎1 (1. 東京都立大学 都市環境科学研究科 都市政策科学域、2. (株)建設技術研究所 防災部)
キーワード:
市民参加、事前復興計画、参加型プロセス、合意形成、南海トラフ地震
本研究は,和歌山県田辺市の事前復興計画策定過程を対象に,行政が事前に検討した復興まちづくりイメージを,住民代表との住民参加型・段階的PIプロセスに付し,再解釈・検証する過程を分析した。検討会議資料,グループワーク成果物,委員意見,事後アンケートを用い,計画内容の理解形成,空間的論点及び生活再建上の論点の抽出・具体化,計画反映方針の確認がどのように行われたのかを整理した。対象プロセスは,①計画の目的・役割に対する認識共有,②復興まちづくりイメージ及び発災後の生活像を用いた論点抽出・具体化,③抽出された論点の計画反映方針の確認,の三段階からなる。結果として,復興後の空間像と発災後の生活像を組み合わせた段階的PIプロセスは,住民意向を直接的に計画へ反映する手法ではなく,行政による計画化と住民代表との論点共有を接続し,被災後の協議・合意形成に向けた検討の前提を整える基盤形成プロセスとして一定の妥当性を有することが示唆された。
