講演情報
[38]フェルナン・プイヨンのレ・サブレット戦災復興-海浜休暇村の集落設計にみる石と中庭と地中海のヴィスタ
坂元 葉蔵1、○直江 璃恭1、岡本 みもり1、松原 康介1 (1. 筑波大学)
キーワード:
南フランス、復興・都市計画省、リゾート開発、多様性、低層集合住宅、ジョルジュ・キャンディリス
本研究は、フェルナン・プイヨンが1950年から1953年に実現した南仏レ・サブレットの戦災復興計画を対象に、その経緯と計画内容、実現された集落空間を明らかにする。レ・サブレットは17世紀に形成された地峡であり、19世紀後半にミシェル・パシャが整備した休暇村であったが、第二次大戦で壊滅し、被災者の零細な敷地割のみが残された。プイヨンはラ・トゥーレット地区の実現によりMRU大臣官房長ダロズの評価を受けて本計画を担当し、住宅35戸と店舗28を中心とする一区画を計画した。最低9平方メートルの居室を求める衛生規則と、旧来の面積を三割方縮小させる権利評価という条件下で、彼は居住面積と部屋数の維持に衛生設備を加えることを確約し、旧港で余った石材の無償提供によってこれを実現した。実現された集落は、幹線道路沿いに低層集合住宅が並び、区画中央の広場が地中海へのヴィスタによってビーチと結ばれる。中層棟による鐘楼、透かしブロック、職人の装飾は、後のアルジェやパリ郊外団地に継承された。本計画は国家的リゾート開発に先行し、地元被災者の生活の場として構想された海浜休暇村であった。
