講演情報
[SY2-2]中小病院の病院歯科に求められる歯科医療体制と持続可能な運営の課題
○坂本 隼一1 (1. 笠岡第一病院 歯科)
【略歴】
2008年3月 岡山大学歯学部歯学科卒業
2009年3月 岡山大学病院歯科医師臨床研修修了
2013年3月 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科
咬合・有床義歯補綴学分野修了・歯学博士
2013年4月 笠岡第一病院歯科 医長
現在に至る
猪原[食べる]総合歯科医療クリニック 非常勤歯科医
岡山大学大学院 非常勤講師
日本老年歯科医学会 社会保険委員会
【主な資格】
日本老年歯科医学会 専門医
日本補綴歯科学会 専門医・指導医
日本摂食嚥下リハビリテーション学会 認定士
日本栄養治療学会 認定歯科医
2008年3月 岡山大学歯学部歯学科卒業
2009年3月 岡山大学病院歯科医師臨床研修修了
2013年3月 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科
咬合・有床義歯補綴学分野修了・歯学博士
2013年4月 笠岡第一病院歯科 医長
現在に至る
猪原[食べる]総合歯科医療クリニック 非常勤歯科医
岡山大学大学院 非常勤講師
日本老年歯科医学会 社会保険委員会
【主な資格】
日本老年歯科医学会 専門医
日本補綴歯科学会 専門医・指導医
日本摂食嚥下リハビリテーション学会 認定士
日本栄養治療学会 認定歯科医
厚生労働省医政局が実施する「歯科医療提供体制等に関する検討会」において,病院歯科には専門性を活かした歯科医療の提供,過疎地域を含む地域の歯科医療機関の後方支援,人材育成の拠点,大規模災害や感染症パンデミック発生時の対応など,多様な機能が求められている。このように病院歯科の果たす役割に対する期待は大きいものの,歯科を標榜する病院は全体の20%程度に過ぎず,地域偏在も大きな課題となっている。その要因の一つとして,病院歯科の採算性の低さが指摘されており,このことが病院歯科の普及や人材育成の停滞につながっていると考えられる。
近年では,周術期における口腔管理のみならず,回復期等口腔機能管理料の保険収載やリハビリテーション・栄養・口腔の連携体制構築の推進など,幅広い入院患者の口腔管理が評価されるようになり病院歯科に対する評価は高まりつつある。しかしながら,現行の保険制度では,院内の医科歯科連携における安全な歯科医療提供体制や,周術期等口腔機能管理や回復期等口腔機能管理の枠組みに該当しない患者に対する口腔管理は十分に評価されておらず,依然として病院歯科の収益性の課題解決には至っていないのが現状である。
当院が位置する笠岡市は,岡山県南西部の瀬戸内海に面した人口4万4千人,高齢化率約39%の少子高齢化が進む地域である。南には大小31の島々からなる笠岡諸島が広がり,無歯科医島を含む医療資源の限られた地域が点在している。当院は一般病床と地域包括ケア病床を合わせて148床を有する中小病院であり,岡山県南西部の中核病院として地域医療を担っている。
本シンポジウムでは,中小病院である当院の病院歯科の取り組みを紹介するとともに,持続可能な運営に向けた課題について整理し,議論を深めたい。
近年では,周術期における口腔管理のみならず,回復期等口腔機能管理料の保険収載やリハビリテーション・栄養・口腔の連携体制構築の推進など,幅広い入院患者の口腔管理が評価されるようになり病院歯科に対する評価は高まりつつある。しかしながら,現行の保険制度では,院内の医科歯科連携における安全な歯科医療提供体制や,周術期等口腔機能管理や回復期等口腔機能管理の枠組みに該当しない患者に対する口腔管理は十分に評価されておらず,依然として病院歯科の収益性の課題解決には至っていないのが現状である。
当院が位置する笠岡市は,岡山県南西部の瀬戸内海に面した人口4万4千人,高齢化率約39%の少子高齢化が進む地域である。南には大小31の島々からなる笠岡諸島が広がり,無歯科医島を含む医療資源の限られた地域が点在している。当院は一般病床と地域包括ケア病床を合わせて148床を有する中小病院であり,岡山県南西部の中核病院として地域医療を担っている。
本シンポジウムでは,中小病院である当院の病院歯科の取り組みを紹介するとともに,持続可能な運営に向けた課題について整理し,議論を深めたい。