講演情報

[C6-04]近世絵画史料『公余探勝図巻』における風景モチーフの写実性の検証
―景観視点場推定表示システムとポイントクラウドデータの応用―

*片岡 勲人1、関口 敦仁2 (1. 東海大学 観光学部、2. 愛知県立芸術大学美術学部)
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キーワード:

景観視点場の推定表示システム、近世絵画、風景モチーフ、写実性

筆者らが開発を進めてきた『景観視点場の推定表示システム』は、マルチ地理情報データの複合連動、山の稜線の強調表示、タブレット型風景画検証システムによる写実形態比較、機械学習を利用した風景画の作画方向推定、座標変換プログラムと現代マップの連動、そしてラベル付けを活用している。これまでに、谷文晁(1793)の『公余探勝図巻』や河村岷雪(1767/明和4年)の『百富士(風刊-東海道)』の視点場推定を進めてきた。本稿では、新たに公開された静岡県の0.5mグリッド単位の数値標高モデル(グラウンドデータ)を活用し、視点場付近をより精密に再現する。これにより、近世絵画の風景モチーフの写実性の検証を深めることが可能となる。