講演情報
[D1-02]小型2次元レーザスキャナと画像認識技術を用いた時空間解像度の高い歩行軌跡の検出手法:大学病院の集中治療部におけるケーススタディ
*沖 拓弥1、仙頭 佳起1、山中 理沙1、野坂 宜之1、野口 綾子1、海塩 渉1、若林 健二1 (1. 東京科学大学)
キーワード:
動線分析、レーザスキャナ、画像認識、大学病院、集中治療部
本研究では、周囲360度をリアルタイムに計測可能な小型2次元レーザスキャナで取得した2次元点群データから、画像認識技術を用いて人物を検出・追跡し、時空間解像度の高い歩行軌跡データを機械的に作成する手法を提案する。使用した2次元レーザセンサは計測誤差が極めて小さいだけでなく、プライバシー保護の観点からも優位性を有する。計測ユニットはセンサ(幅・奥行・高さがいずれも4cm以下)とミニPCからなり、小型化に努めることで動線に及ぼす影響を抑制した。既存の物体検出モデルを改良することで、2次元点群データから人物を検出可能とした。ケーススタディとしてT大学病院の集中治療部(ICU)に計18台のユニットを設置し、約3週間計測を行った。通路部分の計測データの一部を対象に提案手法を適用し、目視での人数カウント結果と比較することで、2次元点群データから機械的に、効率的かつ精度良く歩行軌跡の抽出が可能であることを示した。
