講演情報
[E2-04]樹木成長による多島海眺望に関する地理的研究
*任 伊晗1、大澤 義明2 (1. 筑波大学、2. 麗澤大学)
キーワード:
多島海、俯瞰景、緑地整備、可視性、モデル分析
日本は観光資源が豊富な国であり,九十九島,瀬戸内海,松島などの多島海景観の醍醐味は,俯瞰景に映り込む島の数である.観光回復のトレンドを活用するためには,多島海景観の緑地整備が不可欠である.しかし,近年の財政制約,人口減と高齢化の原因で,樹木や雑草の繁茂など緑地管理不全となり,多島海への眺望への視界が閉されることもある.そのため,良好な多島海景観が広がっていても,生い茂る草木により眺望が阻害される.本研究では,西海国立公園の一部である九十九島を研究対象とし,樹木成長による眺望阻害を分析する.空間ポアソン過程を用いて単純なモデルを構築し,樹木成長が見える海面量と見える島数に与える影響を計量的に分析し,適切な緑地整備の重要性を示した.
