講演情報
[E6-01]人流データによる滞在者平均年齢の時空間分析 ―昼や休日に若返る自治体はどこか?―
*田村 侑介1、鈴木 勉1、大澤 義明2 (1. 筑波大学、2. 麗澤大学)
キーワード:
モバイル空間統計、滞在者平均年齢、人流、生活圏、観光
NTTドコモの携帯電話位置情報データであるモバイル空間統計を用いて、首都圏を中心とする12都県の人流分析を行った。特に年代に着目し、時間によって変化する人口構成、特に滞在者の平均年齢を自治体ごとに分析する。国勢調査から得られる居住者の平均年齢との乖離や、昼夜間、平休日間の平均年齢差など、時空間的な移動を年齢を切り口に可視化した。たとえば地域の核となる自治体では、平日昼間に若年の労働者の流入により平均年齢が下がる一方、周辺部の自治体からは若者が流出し、平均年齢が上がる。また観光地では、休日に平均年齢が下がる自治体とそうでない自治体で若者からの人気度の差を明らかにする。平均年齢の時空間変化を通して、行政界よりも生活圏を意識したインフラ維持管理費の受益者負担や、年代による移動抵抗の違い等の議論につなげる。
