講演情報

[OS03-1]医療の効率化に向けた領域別タスクシフト推進事業について

初村 恵 (厚生労働省)
2006年 千葉大学大学院看護学研究科博士前期課程修了、厚生労働省入省      2016年 大臣官房厚生科学課 科学技術調整官2018年 長崎県福祉保健部国保・健康増進課 参事2020年 老健局老人保健課 介護予防対策専門官2022年 医政局看護課 課長補佐2024年 医政局看護課看護サービス推進室長
看護師の特定行為研修制度は、さらなる在宅医療等の推進を図るためには個別に熟練した看護師のみでは足りないことから、医師又は歯科医師の判断を待たずに、手順書により一定の診療の補助(特定行為)を行う看護師を計画的に養成するために2015年に創設されました。 制度創設から10年が経過し、特定行為研修を修了した看護師(以下、修了者という)は13,887名(令和7年9月現在)になりました。看護師の特定行為研修は、特定行為(診療の補助行為)を実施することに主眼が置かれることが多いですが、研修の共通科目としてフィジカルアセスメントや臨床推論を履修することとなっており、看護師のアセスメント能力を向上させる研修であることがポイントです。アセスメント能力は特定行為に限らない看護実践に活かせることから、看護師として一層自律的に活躍できることが期待されます。実際に、修了者は、患者の「何かおかしい」を的確に評価し医師に報告したり、症状悪化の兆候を早期から的確に捉え予防的に介入したりするなど、特定行為(診療の補助行為)の実施だけない効果が報告されています。2040年頃を見据え、医師と修了者が一層協働し、修了者が活躍できる環境を整備する必要があり、そのためには、協働する医師の看護師の特定行為研修制度に関する理解促進、医師と修了者との連携強化を図ることは不可欠です。 そこで厚生労働省では、在宅・慢性期領域の医師に向けた修了者と協働していくためのガイド 作成、周知、普及を図り、領域におけるタスク・シフト/シェアをより一層推進することを目指して、「医療の効率化に向けた領域別タスク・シフト/シェア推進事業」を行うこととしました。こうした取組を通して、今後も特定行為研修制度を推進していくこととしており、引き続き、関係者の皆様のご理解とご協力をお願いします。