講演情報

[OS11-2]現状確認ツール「IMADOKO」の実践と地域・多職種へ広げるための活動について

中村 幸伸 (つばさクリニック)
2002年鳥取大学医学部医学科卒業
2002年財団法人倉敷中央病院
2007年新宿ヒロクリニック
2009年つばさクリニック開院/2014年つばさクリニック岡山開院/2025年つばさクリニック玉島開院
【はじめに】
当法人は倉敷市(倉敷・玉島)、岡山市の3院で約1000人の在宅患者に対して訪問診療を行っており、年間約250名の自宅・施設看取りに対応している。「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」に基づきアドバンス・ケア・プランニング(ACP)を実施し、身体機能と食べることを可視化し、患者・家族と一緒に「どう生きるか」を考えるためのツールとして2024年にIMADOKOの研修を受けた。法人内で活用してきた経験ならびに、地域における多職種連携の実践とその課題について報告する。
【活動内容】
当法人の医療職53名がIMADOKO研修を受講した。全新規患者の診療開始前の説明・契約の際に患者・家族と面談する中でIMADOKOのどのステージにあたるか確認して担当医と共有。診療開始後もACPのツールとしてIMADOKOを使用している。2024年6月からは行政ならびに医師会を中心にICTの推進を行っており、現在はクラウドサービスを使用して多くの事業所、職種が参加し連携している。また、診療所で提供できる医療や意思決定支援の方法、役割に関して定期的に地域の医療関係者向けの勉強会を行い、グループへの参加を募っており、ネットを通じてIMADOKOのステージや話し合いの内容をアップロードし、患者にかかわる多職種でのACPの情報共有をすすめている。
【考察】
ICTの利用により連携先とのACPの共有がより充実したと実感した。法人内でのIMADOKOの利用は定着してきているが、地域で患者を支えるためには外部の事業所の多職種間で情報が速やかに正しく共有される必要があり、そのためにはIMADOKOを特殊なツールとしてではなく、情報を得たものがだれでも、同じように現状を認識できるように地域の中での研修会を継続的に行うことが肝心であると考える。